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7月23日は品川で雰囲気ミーティング

ウェアラブルやIoTの斜め上を行きたい雰囲気メガネが初めての開発者向けミーティングを行います。雰囲気メガネは当初からSDKやMDKを公開し、誰もが各自のニーズに応じたアプリやアタッチメントを制作できるようになっています。そこで今回のミーティングでは、赤松が雰囲気メガネの背景やコンセプトをお話し、国内きってのBLEウィザードである上原昭宏が開発環境の説明とハンズオンを行います。さらに開発者支援や今後のロードマップについては、雰囲気メガネのカナメたる白鳥啓が説明します。いわゆるハッカソンやアイディアソンではないので、気軽にミーティングにご参加いただければと思います。よろしくお願いします!

funiki-app

雰囲気メガネ・デベロッパーズ・ミーティング
 日時:2016年7月23日(土)13:00〜18:00
    12:30〜受付開始、終了後に懇親会を予定しています
 場所:清泉女子大学 本館2階 大会議室
    東京都品川区東五反田3-16-21
    五反田駅 東口より徒歩約10〜15分
 主催:特定非営利活動法人MOSA
 協力:株式会社 なまえめがね
 講師:赤松正行(情報科学芸術大学院大学 [IAMAS])、上原昭宏(合同会社わふう)
 定員:30名(MOSA会員枠あり)
参加費:MOSA会員3,000円、学生会員2,000円、非会員4,000円(懇親会費用込み)
 注意: 当日アプリ開発に必要な実機を各人分ご用意させていただきます。

Monacaのコンポーネント管理

昨年来「窓辺のカフカちゃんズ」など自律分散協調型の作品をMonacaで開発しています。ただし、WEB系テクノロジーがイマイチ得意じゃないので、ProcessingのJavaScript版であるp5.jsを使ってお気楽コーディングでお茶を濁す魂胆だったりします。

ところが、p5.js自体は問題なく動作するものの、そのサウンド拡張ライブラリであるp5.sound.jsが不安定で、しばしば悩まされます。以前はソースコードに手を入れて無理やり動かしたこともあったほど。そして、最近のトラブルは、index.htmlでコンポーネントを指定すれば正常動作するのに対して、Monacaのコンポーネント管理を使うとp5自体が動作しないという謎現象でした。

このコンポーネント管理では、利用したいコンポーネントを検索して選択すると、現在のプロジェクトにインストールされるので、下図のようなローダーで利用したいjsファイルにチェックを入れます。この時、表示されている順番(パスのアルファベット順)にファイルが読み込まれるそうです。この場合は最初にp5.sound.jsが読み込まれ、次にp5.jsが読み込まれます。

Monaca-config-p5

ところが、p5ではp5.jsが大元と言うか親クラスなので、p5.sound.jsよりも先にp5.jsが読み込まれる必要があります。つまり、Monacaのローダーでは逆の順番で読み込まれるので、p5が正しく動作しなかったわけです。ロード順を指定できると良いのですが、現在のMonacaにはそのような機能がありません。

そこで、この問題を解決するには、Monacaのコンポーネント管理でインストールしたファイルの読み込みは、ローダーで指定せずに(ローダーではチェックを入れずに)index.htmlのscriptタグで指定します。はい、これでOK!

Monaca-index-p5

上記の解決策は試行錯誤して見つけていたのですが、釈然としないためにMonacaの開発元に問い合わせたところ、丁寧にローダの仕組みを解説していただいて理解に至りました。このためにサポート・チケットを1枚消費したのは良い勉強ですね(笑)。

雰囲気メガネのクラウド・ファンディング第2弾

アンビエントな情報デバイスである雰囲気メガネは、昨年夏のクラウド・ファンディングでは目標額の200%以上の支援をいただいてファンディングが成立、幾多の困難を乗り越えて本年1月に実際の製品として支援者の皆さまにお届けすることができました。その後は、SDK(ソフトウェア開発キット)の公開とともにサード・パーティのアプリがリリースされ、日常生活はもちろんのことイベントなどでの活用も見かけるようになってきましたね。

一方、雰囲気メガネ・チームは北米およびヨーロッパでの無線機器の認証を取得し、海外展開への準備を進めてきました。そして前回と同じくMakuakeにてクラウド・ファンディング第2弾を開始、多くの方からの支援を募集しています。英語サイトでは海外からの支援を申し込めますので、欧米にお住いの知人にもお知らせいただけると有難いです。もちろん、国内からも支援していただけますし、今後予定されている一般販売価格より安価に入手できるチャンスですね。是非よろしくお願いします。

makuake_jp

スマートに情報を伝えるメガネ型端末「雰囲気メガネ」海外展開記念プロジェクト 【英語サイト】
募集期間:2015年9月7日11:00〜2015年10月6日18:00
目標金額:3,330,000円
支援内容:24,000円(雰囲気メガネ1本)
     48,000円(雰囲気メガネ2本)
     96,000円(雰囲気メガネ4本)
     192,000円(雰囲気メガネ8本)
     384,000円(雰囲気メガネ16本)

アップルはモバイルARの夢を見るか?

「アンドロイドは〜」のほうが収まりは良いけど、ここはアップルです、Apple Inc.です。と言うのも、AppleがAR(拡張現実)界のリーディング・カンパニーのひとつMetaioを買収したから。すでにMetaio社のWEBサイトでは製品の販売や関連する情報は取り下げられている。これまでARには正面切って取り組んでいなかったAppleが、Metaioを得て何をするのか、興味津々です。

Metaio Web Site

ここ数ヶ月を振り返ってみると、Googleは謎に包まれたARスタートアップMagic Leap社に巨額出資を行い、Microsoftは自社開発のARゴーグルHoloLensを発表したよね。Facebookに買収されたHMDの革新者Oculus社も、さらにSurreal Vision社を買収してARに接近中。といったようにIT界の主要プレーヤがARを重要視していることが分かる。そこへAppleも参入するというわけ。

未知数のMagic Leapはさて置くとしても、HoloLensもOculusも頭部に装着するディスプレイが主役。対するMetaioはあくまでもスマートフォンで動作するソフトウェアでしかない。順当に考えれば、Appleが取り込もうとしているのは、その延長線上にあり、いわゆるモバイルAR、つまりセカイカメラARARTがOSレベルでサポートされることになる。数年間の苦節(笑)を経て、モバイルARが桧舞台に躍り出るや否や、これは楽しみですね。

Appleはもっとも革新的なITカンパニーと評されるほど未来志向だけど、その未来は安っぽいSF映画に描かれるようなキラキラのハイテクじゃない。それは日常生活に違和感なく溶け込み、歴史や文化に支えられ、ある意味で古典的(Classic)ですらあるような未来だと思う。それを端的に表すのがCMフィルムで、来年あたりには何気ない日常生活の場面場面でiPhoneをかざす様子が描かれているかもしれない。あるはメガネかもしれない。それはモバイルARの最後の1マイルね。

Apple Watch TV Film

2月19日より大垣で展示

2月19日よりIAMASのいわゆる卒展でアート・オブ・ライフなるプロジェクトの展示を行います。ノーマルおよびカスタム・バージョンの雰囲気メガネも体験していただけますし、関連する研究成果の展示も行います。

ArtOfLife-IAMAS2015

IAMAS 2015
情報科学芸術大学院大学 第13期生修了研究発表会・プロジェクト研究発表会

日時:2015年2月19日(木)〜2月22日(日) 10:00〜18:00 (初日のみ13:00から)
会場 :ソフトピアジャパン・センタービル 3Fソフィア・ホール他
料金 :無料

また、同じ建物の1FロビーではARARTの展示も始ります。こちらはお馴染み?の名画シリーズに新作としてゴヤの「着衣のマハ」が加わりました。こちらも是非ご覧になってください。

ARART-Softopia

ARART〜拡張現実・変容現実による芸術表現
会期:2015年2月19日(木)〜3月21日(土)
会場 :ソフトピアジャパン・センタービル 1Fロビー
料金 :無料

IFTTTで雰囲気メガネをコントロール

電話着信時やメール受信時に雰囲気メガネが光るのはANCS (Apple Notification Center Service) を利用しています。ザックりと言えば、ANCSはローカル通知やプッシュ通知(正確にはAPNS=Apple Push Notification Service)を外部のBluetooth LEデバイス(雰囲気メガネ)へ横流しにする仕組みですね。なので、何らかの通知を行うアプリやサービスであれば、何でも雰囲気メガネで利用可能。そこで今回はIFTTTによる雰囲気メガネのコントロールを紹介します。

IFTTT(イフト)は複数のWEBサービスを連携させるサービスで、名称の元となった「IF This Then That」が示すように、何らかのトリガー(This)が起これば何らかのアクション(That)を行います。このようなトリガーとアクションの組み合わせをレシピと呼び、ユーザはいくつでもレシピを定義して実行可能です。

雰囲気メガネはWEBサービスではないものの、IFTTTがプッシュ通知に対応しているので、他のサービスと連携できるわけです。ここではシンプルな例として、毎時ゼロ分に雰囲気メガネを光らせてみます。IFTTTのiOSアプリを使ったレシピの作成手順は以下のようになります。

・IFTTTを起動してログイン。未登録であればアカウントを作成。
・トップ画面右上の鉢と棒のアイコンをタップしてレシピを表示。
・右上の+ボタンをタップして新しいレシピを作成。
・ifの次の+ボタンをタップしてトリガーを作成。

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・上部をスクロールして時計アイコンのDate & Timeを選択し、
 Every hout atの横の+ボタンをタップ。
・毎時何分にトリガーするかを選択し、Nextボタンをタップ。
・thenの後の+ボタンをタップしてアクションを作成。

Funiki-IFTTT-2

・上部をスクロールして鐘アイコンのiOS Notificationsを選択し、
 Send a notificationの横の+ボタンをタップ。
・レシピが完成したのでFinishボタンをタップ。
・作成されたレシピが表示される。スイッチがオンであれば実行される。

Funiki-IFTTT-3

以上でIFTTTの雰囲気メガネ制御レシピができました。正確には毎時ゼロ分にプッシュ通知をするレシピですね。IFTTTの通知は「その他」のカテゴリーとして扱われます。雰囲気メガネではトップ画面上部の一番右のアイコンが「その他」カテゴリーの設定です。初期状態でも「その他」カテゴリーの通知は有効なので、特に何もしなくても大丈夫ですけどね。

Funiki-IFTTT-4

毎時ゼロ分に雰囲気メガネを光らせるだけでは面白くないかもしれませんが、アクションには選ぶのが大変なくらい沢山のサービスがあるので、何をするのかはアイディア次第といったところでしょうか。GitHubで新しいイシューが発行されたら、とか、Instagramでお気に入りのユーザが写真を投稿したら、とか…また、WEBサービスだけでなく、FuelbandWeMoのようなセンサーも利用可能です。

ただし、IFTTTには即時性は期待できません。毎時ゼロ分という単純なトリガーでも平気で何分も遅れますから。でも、それも雰囲気メガネに相応しいユルさかもしれませんね。雰囲気メガネは大量の情報を精緻に扱うことを目指していません。だって単に光るメガネですからね!

雰囲気メガネのシミュレータ

雰囲気メガネはMIDIやOSCによって光り方をコントロールできるようになっています。そこで製品より一足先にMaxで作成した雰囲気メガネ《非公式》シミュレータを公開します。これで雰囲気メガネへどのようにMIDIメッセージやOSCパケットを送れば良いかが分ると思います。

OSC-Fun'iki 1.0

MIDI-Fun'iki 1.0 SimFun'iki 1.0

雰囲気メガネ《非公式》シミュレータ(Maxパッチ)をダウンロード

ダウンロードしたアーカイブには3つのファイルが含まれていて、そのうちSimFun’ikiがシミュレータ本体で、MIDI-Fun’ikiはMIDIメッセージ送信のサンプル、OSC-Fun’ikiはOSCパケット送信のサンプルとなっています。Maxでプログラミングされる方はMIDI-Fun’ikiやOSC-Fun’ikiを改造すれば良いですね。Maxを使わない場合も同等のMIDIメッセージやOSCパケットをSimFun’iki(を開いているMaxアプリケーション)に送ればOKです。SimFun’ikiは雰囲気メガネのように光る(色が変わる)はずです。実際に雰囲気メガネを使う場合は、ペアリングしたiOSデバイスに対してMIDIメッセージやOSCパケットを送信するだけです。

もっとも、シミュレータは雰囲気メガネの挙動を忠実に表しているわけではありません。雰囲気メガネはディスプレイのように色域が広いわけでも、応答が速いわけでもないからです。応答速度などは出荷直前まで調整が続けられますので、現時点では具体的な数値を挙げられません。ただ、高速に光が点滅するようなコントロールは無理だと考えたほうが良いですね。そのような制限もありますが、ご自身のアイディアで雰囲気メガネを制御する楽しさと可能性にご期待いただければ嬉しいです。よろしくお願いします〜!

雰囲気メガネの出荷予定

雰囲気メガネは2015年1月15日より出荷を開始し、1月中には支援者様全員への出荷を完了する予定となりました。当初は2014年12月中旬に配送予定としていましたので、1ヵ月ほど遅れることになります。お待ちいただいている皆さまには大変申し訳なく、お詫び申し上げます。

FUNIKI-1

少し事情を書かせていただくと、まず、眼鏡のフレームの調整に時間がかかりました。国内外でデモをしていたプロトタイプ(試作品)は3Dプリンタの出力ですが、製品は金型による射出成形になります。この金型の調整は切削や研削と放電加工を繰り返して行い、僅かに変更するだけでも何日もかかります。快適な使用感が得られるように、何度か微調整を行うことが必要でした。

また、ハードウェアとソフトウェアに関しては一般的な状況で問題なく使用できる状態になり、これまでのプロトタイプに比べて、安定性も利便性も向上しています。ただ、特殊な状況では各種の通知(ANCS)やペアリング(ボンディング)が失われることがあり、原因が解明できずにいました。

この問題はハードウェアの根幹部分での対処が必要であり、チップ・メーカーと連絡を取りながら検証を進めていたところ、最近になって改善の目処が見えてきました。これを反映するとなると全体の行程が遅れますが、特殊とは言え存在する問題に取り組むために時間をかけるのが望ましいと判断しました。

そこで、一旦は決定していた生産ラインを組み直し、スケジュールを再調整しました。少しの変更が全体へと大きく波及します。当然のことながら、この時期はクリスマスや年末年始の休暇があるために、何日もの停滞が生じます。一日でも日程を短縮できるように関係者の協力をいただきながら、ようやく最終的な出荷予定を確定できた次第です。

以上の事情により、出荷が遅れることを重ねてお詫びします。ご理解いただき、これまで通りご支援いただければ幸いです。なお、これまでもこれからも、開発スタッフが最大限の情熱を傾けて奮闘していることを最後に申し添えさせてください。1月には最高の雰囲気メガネをお届けできると思います。どうぞ、よろしくお願いします。

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雰囲気メガネのファンディング完了

約40日間の募集期間を終え、雰囲気メガネのクラウド・ファンディングに548人の方々から6,808,000円もの支援をいただくことができました。当初目標が300万円でしたので、これは226%になります。もちろん、新目標であった600万円も超えましたので、新色のグレーも追加されます。ご支援応援いただいた皆さま、本当にありがとうございました。

fun-iki-funded

今後はプロトタイプ(試作品)版を洗練させたプロダクト(製品)版を完成させ、生産と配布へとプロジェクトを進めることになります。つまり、ようやく本来の意味でのスタート地点に立てたわけで、気を緩めることなく一層邁進して行かねばなりません。引き続き、応援していただけければ幸いです。よろしくお願いします!

雰囲気メガネの新しい目標

雰囲気メガネクラウド・ファンディングの開始後僅か6日間で目標金額の300万円に達することができました。しかも、その後も支援が続き、現在は目標の150%、450万円を超えています。ご支援いただいた皆さまに感謝申し上げます。

そして、既にファンディングは成立していますが、新しい目標として当初の200%である600万円を設定し、達成時には新色のグレーを追加することになりました。この場合、既に支援していただいた方を含めて全員が白、黒、グレーの3色からお好きな色をお選びいただけることになります。そのグレーはこんな感じ。私の周囲では、どんな服装にも合わせやすいとか、さりげない感じが良いとか、随分とグレーの人気が高いようです。

GrayGlasses

このクラウド・ファンディングの募集期間は残すところ後2週間です。果たしてこの期間に、さらなる50%、150万円の追加支援をいただけるか否か? 人数にすれば150人ですから、容易なことではありません。興味を持たれそうな方に雰囲気メガネをご紹介いただけると有り難いです。ちなみに、既に支援をいただいた方も、さらに追加発注できますよ。

スマートに情報を伝えるメガネ型情報端末「雰囲気メガネ」
募集期間:2014年7月31日11:00〜2014年9月8日18:0019:00
目標金額:3,000,000円(新しい目標金額:6,000,000円)
支援内容:10,000円(雰囲気メガネ1本)
     20,000円(雰囲気メガネ2本)
     40,000円(雰囲気メガネ4本)
     80,000円(雰囲気メガネ8本)
     160,000円(雰囲気メガネ16本)

ところで、クラウド・ファンディングのサイトではハードウェア設計者が「Bluetooth 4.0搭載製品としてはこれまでになかったほど多くのLEDやセンサーを同時に制御しています」と述べています。雰囲気メガネは普通の眼鏡としても違和感がないほどシンプルな外観なので、ちょっと想像しにくいのですが、その内部の豪華さと緻密さはちょっと自慢しても良いレベルだと自負しています。

そこで、ファンディング後の生産に向けて最終調整に入った雰囲気メガネの基板をご紹介しますね。6AXIS、RTC、UV、256KBなどなど、ギークな方は何かとアイディアが膨らむのではないでしょうか? APIも公開されますので、雰囲気メガネの可能性を200%引き出されることを期待しています。どうぞ、よろしくお願いします。

CircuitBoard