時間と空間の鏡【Mirrorscope 4.0】リリース

先日Mirrorscopeの新しいバージョン4.0がリリースされました。これまでの空間的な映像処理に加えて時間的な映像処理が大幅に加わっています。時間の遅れや時間の跳躍、時間による映像の空間構成などなど盛り沢山。以前からの処理も整理して、空間的な効果が6種類、時間的な効果を6種類のラインナップ、それぞれにいくつかのバリエーションがあります。iPhone 4ならフロント・カメラも使えるし、フラッシュライトも点灯可能。カメラ付きのiPod touchもOKですよ。

mirrorscope4

ただ、このような効果はスクリーン・キャプチャでは分かりにくいので、ぜひアプリケーションをダウンロードして試してください。4.0からは(実際にはその少し前から)アプリは無料になっています。すべての処理は自動的に切り替わりますが、アプリ内購入によってアップグレードすると手動で設定できるようになります。

ちなみに、バージョン番号から分かるように、このMirrorscopeは歴史(笑)の長いアプリケーションで、iPhone OS 1.0の時代から作り続けています。これは取りも直さずiPhoneにおけるカメラAPIの変遷を反映していて、iOS 4のAV Foundation (AVCapture関連)によって、ようやく自由度の高い処理が可能になった次第。このあたりの事情は「iPhone ARは第2章へ突入」あたりね。

ついでに、Mirrorscopeの前身はコンピュータ・ベースの映像インスタレーション「Time Machine!」です。コンピュータによる表現や手法がモバイル・デバイスに移行した時に、何が変わり何が変わらないのかは興味深くて、特にモバイルならではの可能性は追求するべきですよね。

処理能力としてはiPhoneは非力であるものの、それでも5年くらい前のコンピュータの水準くらいじゃないかな。だからMirrorscopeもTime Machine! 4.xと同程度の処理ができています。ただし、OpenGLとGPUを使いまくったバージョン5の表現には至ってないです。もっともテクスチャ・メモリが〜転送速度が〜と不満を言うようではダメですね。鍛錬いたします。

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