少し前にAppleのPages(iWorks)がバージョン4.0.4にアップデートされてePub出力をサポートしたので、ちょいと実験してみました。被験者は何年か前、バージョン2.0の頃に作成したA4で149ページの日本語論文、そこそこの分量があります。当然ePubなんて意識していないけど、見出しや本文などのスタイルは指定していました。
実際の手順はとっても簡単で、ファイルメニューの「書き出す…」を選んで、ePubを選択してオプションを指定した上でファイル保存するだけ。
ちょいとアラートが出ましたが、取り敢えずは気にしない。
作成されたePubファイルをiTunesにドラッグ&ドロップしてiPadを同期すれば、ハイ完了。すぐに読み始めることができます。あっけないほどお手軽簡単。
気になる変換結果は、ざっと見てこんな感じ。
テキスト:問題なし。フォント不足や英字スペースの問題はある。
見出し:問題なし。目次も自動作成され、リンクも正常に動作。
脚注:問題なし。リンクも自動作成され、正常に動作。
ページ区切り:問題なし。フローしても正常にページ送りされる。
罫線入りの表:問題なし。表内のテキストもテキストのまま保たれる。
ビットマップ画像:通常表示は問題ないが、表示サイズに最適化されている。
ベクトル画像:通常表示は問題ないが、ビットマップ画像に変換されている。
結果的に画像をダブルタップしても高解像度で表示されない点は問題ですね。また、元ファイルでは目次を自動生成してページとして割り付けていましたが、これは削除したほうが良いみたい。ルビとかは当然ダメでしょうけど、元々使っていないので問題ありません。
と言う訳で、Pagesでどこまで意図を反映したレイアウトが作り込めるかを研究する必要がありそうですが、全体的には満足できる仕上がりだと思います。とにかくこの手軽さは特筆モノで、PagesはWordファイルなども読み込めるから、ガンガンePub化して出版するのが吉。下手にInDesignとで凝ったレイアウトをしていると涙ナミダですから、ご用心。ま、そーゆー場合はオールドウェイブのPDFを使ってください。