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3月5日はユージーンで演奏

3月はアメリカのユージーンに行き、オレゴン大学が主宰する音楽フェスティバルFuture Music Oregonで新作を演奏します。また翌週には同大学でのレクチャーとワークショップも行います。この時期にオレゴンにいらっしゃる方はぜひ遊びにください。

Future Music Oregon featuring Masayuki Akamatsu, Composer - University of Oregon 2016-02-13 11-30-24

Future Music Oregon featuring Masayuki Akamatsu, Composer
Performance “Kafka-chanz on the table”
Saturday, March 5 at 7:00pm
Thelma Schnitzer Hall, Frohnmayer Music Building
$7 general admission, $5 students and seniors

Lecture “Mobility in Art”
Part 1: Concept and History
Part 2: Strategy and Artworks
Monday, March 7
School of Music, University of Oregon

Workshop “Mobile Ensemble Workshop”
Part 1:Audio Visual Programming using Monaca and p5.js(Processing)
Part 2:Networking Programming using Monaca and node.js + socket.io
Tuesday, March 8
School of Music, University of Oregon

実は2007年6月上旬にもこのフェスティバルに招聘していただき、その際はMacとMaxで演奏しました。そして、6月下旬にアメリカで初代iPhoneが発売され、まさにこのユージーンで最初のiPhoneを買ったのでした。それ以来、モバイルの表現研究に集中しているので、この地で再び演奏するのであればiPhoneしか有り得ません。と言う訳で、この夏に制作した「窓辺のカフカちゃんズ」をベースに、さらに洗練された新作を披露する予定です。

12月19日より大垣で展示

IAMAS主催の2年に1度のアート・フェスティバル、岐阜おおがきビエンナーレ2015に新作「Time and Space Machine!」を出展します。これは2002年から数年間に渡って制作した「Time Machine!」の特別バージョンにあたり、従来の時間操作を中心としたリアルタイム映像処理に空間操作が加わります。本来タイムマシンは時間移動ができるだけでは不十分で、不可避的に空間移動が必要となるので、今回の進化は必然であったと言えます(大袈裟)。会期は短く5日間のみですが、他にも多くの作品が展示・上演されますので、ご都合がつきましたらお越しいただけると幸いです。

Ogaki-Biennale2015-01
岐阜おおがきビエンナーレ2015 Cracks of Daily Life 日々の裂け目
ビデオ・インスタレーション「Time and Space Machine!」(技術協力:小林孝浩、ad@)
会期:2015年12月19日(土)~23日(水・祝)11:00~19:00
会場:ソフトピアジャパン・センタービル(岐阜県大垣市加賀野4丁目1番地7)

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Time Machine! (2005)

10月30日はソウルで講演

韓国のメディア・アーティストHyojung Seoさんと共にサムソン美術館Leeumにて講演を行います。Intermedia Theatertというシリーズ名が示すように、パフォーマンスのようなレクチャーをして欲しいとのことだったので、テーブルの上に様々なオブジェを並べて、それらを実演して紹介しながら対話形式での講演を考えています。通常の講演ならiPhoneだけで出掛けるところですが、今回はそのような事情で重量制限ギリギリまで大量の荷物をスーツケースに詰め込んでいます。そのようなわけで、ちょっと面白い講演になりそうですので、ソウルにいらっしゃる方は是非お越しくださいね。よろしくお願いします。

Digital Objects Enchant and Mediate-Chart

レクチャー [Intermedia Theater] Constellation of Things (4) – Digital Objects Enchant and Mediate
日時:2015年10月30日(金)15:00〜17:00
会場:サムスン美術館Leeum Auditorium
料金: 20,000 KRW (会員 10,000 KRW)

10月24日は羽島で展示

羽島市で開催される「なまずまつり2015」にて、八嶋有司さんとの共作による委嘱作品「羽島光陰」を展示します。これは昨年に引き続いて企画された羽島メディアアート第2弾にあたり、IAMASと羽島商工会議所の協力を得て制作したものです。

この作品では、羽島市竹鼻町の古民家(旧菱田邸)に残る痕跡が、淡い光によって浮かび上がり、微かな音として響いてきます。それは光と音で紡ぎ出される場所の記憶であり、かつて生活していた人々の気配が蘇えります。夕刻より夜半までの僅かな時間しか鑑賞できませんので、お見逃しなくご覧いただければ幸いです。

HashimaLS

昨年はドイツより招聘したメディア・アーティストWolf Nkole Helzleさんが羽島に一週間滞在して撮影や編集を行って「ハシマ・スマイル」を制作しました。今回も同じようにIAMASのアーティスト・チームが一週間ほど日々往復しながら、古民家の現実を変容させるべく奮闘しています。ご都合が合いましたら、ぜひご高覧ください。

メディア・インスタレーション「羽島光陰」
日時:2015年10月24日 18:00〜21:00
会場:羽島市竹鼻町 旧菱田邸
   入場無料
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雰囲気メガネのクラウド・ファンディング第2弾

アンビエントな情報デバイスである雰囲気メガネは、昨年夏のクラウド・ファンディングでは目標額の200%以上の支援をいただいてファンディングが成立、幾多の困難を乗り越えて本年1月に実際の製品として支援者の皆さまにお届けすることができました。その後は、SDK(ソフトウェア開発キット)の公開とともにサード・パーティのアプリがリリースされ、日常生活はもちろんのことイベントなどでの活用も見かけるようになってきましたね。

一方、雰囲気メガネ・チームは北米およびヨーロッパでの無線機器の認証を取得し、海外展開への準備を進めてきました。そして前回と同じくMakuakeにてクラウド・ファンディング第2弾を開始、多くの方からの支援を募集しています。英語サイトでは海外からの支援を申し込めますので、欧米にお住いの知人にもお知らせいただけると有難いです。もちろん、国内からも支援していただけますし、今後予定されている一般販売価格より安価に入手できるチャンスですね。是非よろしくお願いします。

makuake_jp

スマートに情報を伝えるメガネ型端末「雰囲気メガネ」海外展開記念プロジェクト 【英語サイト】
募集期間:2015年9月7日11:00〜2015年10月6日18:00
目標金額:3,330,000円
支援内容:24,000円(雰囲気メガネ1本)
     48,000円(雰囲気メガネ2本)
     96,000円(雰囲気メガネ4本)
     192,000円(雰囲気メガネ8本)
     384,000円(雰囲気メガネ16本)

7月25日より大垣で展示

毎年何故か灼熱の頃に開催されるIAMASのオープンハウス、今年は有志企画としてiPod touchを80台使用する「窓辺のカフカちゃんズ」を展示します。これは最近取り組んでいるMonacaで開発しており、ネットワーク化された自律分散協調型表現を試みるショーケースとして企画しました。Snowflakesのリブート版やIAMASokuhoのモバイル版などいくつかの作品から構成されています。わずか2日間の展示ですが、是非ご高覧ください。もちろん、オープンハウスでは他にも多くの展示やイベントがありますので、お楽しみいただければ幸いです。よろしくお願いします〜!

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IAMASオープンハウス2015
有志企画展示「窓辺のカフカちゃんズ」
会期:2015年7月25日(土)〜7月26日(日) 10:00〜17:00
会場:IAMAS ワークショップ24 5F 特設会場 【アクセス】
入場:無料

7月28日より四日市で展示

今春、名古屋で開催され好評を博した展覧会「ARアートミュージアム」が四日市で開催されます。これはAR技術を応用して絵画や写真を拡張・変容させるARARTシリーズの展覧会で、モナリザなどの名画や寓話の登場人物が動き出し、花の蕾がみるみるうちに大輪の花を咲かせます。また、原生林に現れる不思議な生き物を探したり、世界中の街角を訪れたり、過去から未来へと続く歴史を辿ります。これらがモバイル・デバイスをかざすだけで鮮やかに立ち現れる不思議な体験をお楽しみください。

ARArtMuseum-Yokkaichi

展覧会「ARアートミュージアム」四日市展
 会期:2015年7月28日(火)〜8月19日(水)
    10:00〜18:30 時間入れ替え制、毎時30分より1時間
 会場:近鉄アートホール(近鉄四日市、11階)
入場料:一般・大学生 800円、中学生・高校生 500円 小学生 300円
 制作:赤松正行+ARARTプロジェクト
 企画:東海テレビ放送

7月9日は名古屋でワークショップ

先のエントリーで紹介したMonacaに引き続き取り組んでいます。Monaca自体はイイ感じなのですが、実際の処理エンジンであるWebKitの制約に苦労することが多いですね。そんなノウハウを含めて、Manacaを使ったワークショップを行います。本来はSuperColliderの勉強会にお邪魔しての特別編で、映像と音響の生成はp5.js、ネットワークの処理はsocket.ioを用います。プログラミング技術はそこそこに、アイディアを重視して実践的に楽しんでいただけるよう構想中。会場に数十台のデバイスを持ち込みますので、通常では有り得ない体験となると思います。ご興味がありましたら、ぜひお越しください。よろしくお願いします。

ワークショップ「Monacaでつくるモバイル・アンサンブル」【申し込み】
 日時:2015年7月9日(木)19:00〜21:00
 会場:Cafeパルル 名古屋市中区新栄2-2-19(地下鉄東山線 新栄町駅より徒歩5分)【地図】
参加費:1,500円(1ドリンク付き)/SCNメンバーは600円(要ドリンク・オーダー300円〜)
持参品:ChromeをインストールしたMacまたはPC
 参考:Monaca p5.js socket.io

Monacaなる超絶開発環境

WEB系の表現にウトいこともあって気づいていなかったけど、アシアル株式会社のMonacaという開発環境が素晴らしい機能を持っていた。このMonacaはHTML5(とCSS3とJavaScript)で記述して、iOSやAndroidなど複数のプラットフォーム向けのネイティブ・アプリを出力できる。つまり、大昔ならFlashアプリがそうであったように、各プラットフォームの特性を無視した大味なアプリがワン・ソースで作れるわけ。また、クラウド型IDEによってWEBブラウザ(とインターネット)だけで開発ができる。自分のマシンであろうが他人様のマシンであろが、いつでもどこでもログインさえすればセットアップ要らずでWEBベースの緩慢かつ低機能なエディタで作業が続けられる。このあたりがMonacaの大きなメリット(とデメリット)みたい。

Monaca

もっとも、そのようなメリットは個人的には響かない。XcodeでiOS SDKを駆使したSwiftコードを書くほうが遥かに快感だし、マルチ・プラットフォーム対応は砂糖をまぶした悪夢だからね。ところが、Monacaは現在のXcodeでは絶対にできない領域に君臨している。それは開発中のアプリを複数のiPhoneで同時に動作させること。もちろんXcodeでもiPhoneのアプリを動作させられるけど、それは1台に限られるよね。それがMonacaでは何台でも同時に動くわけ(驚愕)。

実際の動作状況は以下のムービーでどうぞ。これはSnowflakesの基本処理をHTML5化してMonacaで動作させている。MacBookではSafariでMonaca IDEを開き、iPhoneではMonacaデバッガーなるアプリを開く。いずれも自分のアカウントでMonacaにログインしておけば、すべてのiPhoneでHTML5で記述したアプリが起動する。途中でコードを修正して保存すれば、それだけで修正したファイルが再同期されてアプリが再起動する。ムービーでは途中で背景色を変えている。ね、恐ろしく簡単で快適でしょ?

このデモでは、Monacaとして動作するアプリをProcessingのJavaScript版であるp5.jsで書いている。JavaScriptは簡単だけど、p5.jsはもっと簡単で、しかもJavaScriptとの親和性も高い。サーバはMacBookで動いていて、これはnode.jssocket.ioで記述。クライアント(iPhone)での通信もsocket.ioを利用している。このようなJavaScript(およびCSS)のライブラリはMonaca IDEで管理できるし、手動で追加・変更しても構わない。

さて、一般には同時に何台も動いても嬉しくないけど、それはデンタクのようなアプリだからだよね。Snowflakesと同様にincubatorOkeanos Buoyなど、複数のデバイスが相互に関連しながら総体としての表象表現を目指している者には、これは喉から手が出るほど欲しい機能に他ならない。これまでも独自の動作環境を作っていたけど、それはパラメータ調整程度に留まっていた。それがMonacaでは言語レベルで構築できるから、感涙なわけです。作業効率は当社比100倍ね。後はこれで作品作れって話だけど、もちろんそれが一番難しい(笑)。

3月27日より名古屋で展示

現実を拡張し現実を変容させるARARTプロジェクトの展覧会が3月27日より名古屋で開催されます。「ウロボロスのトーチ」や「Moments of Bloom」などお馴染み(?)の作品に、ロンドンで好評を博した「屋久島」や、従来とは異なる鑑賞体験となる新作「パノラミックな風景」が加わり、これまででもっとも規模の大きな展覧会となります。会期も1ヵ月半と長めですが、お早めのご来場をお待ちしています。

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展覧会「ARアートミュージアム」〜動き出す不思議な絵〜

会期:2015年3月27日(金)〜5月10日(日) 会期中無休
   11:00〜17:00(最終入場 16:30)
会場:テレピアホール 【地図】
料金:中学生以上 1,200円(前売り 1,000円)
   小学生以下 600円(前売り 500円)
チケット:T-Ticketチケットぴあローソンチケットe+(イープラス)