少し前になりますが、GEARlogの記事によれば、Appleのマーケティング担当副社長のGreg Joswiakが、AppleはiPhoneの勝手アプリ開発に敵対しない、Appleは中立的な立場を取る、と語ったそうです。後で、ソフトウェア・アップデートによって勝手アプリはリセットされるだろうとの見解が出たそうですが、それはこれまでにもあったことなので、ちょっと手間がかかる以上の深刻な事態にならなければ良しとしましょう。
Apple TVのハックに対してもAppleはご勝手にと宣ったそうだし、iPodのLinux作戦に圧力がかかったこともないと思う。つまり、Appleはコンピュータではないデバイスへのハックに対して、おおよそ同じような態度を取ってきていることになりますね。
それで、このことから思ったのは、AppleはMac microたるiPhoneに対して、これまでとは明らかに異なる立場、しかも、とってもオイシイ立場を得ている、ってこと。なぜって、これまでのコンピュータや基本ソフトウェアはサード・パーティの協力なくしては成立しなかったからね。Maxもそうだし、ゲーム機もそう。サード・パーティに魅力的なアプリやゲームを開発してもらうことが死活線になっていた。これは明々白々の短ざる歴史。
だけど、本質的にはサード・パーティ抜きでAppleはiPodを成功させたし、iPhoneも同様の展開になるのかも。Leopardで公式SDKが提供されるとの噂もあるけどね。ともあれ、必要なのはコンテンツ・ホルダー(音楽レーベルとか)とかインフラ(通信キャリアとか)であって、開発者ではないってこと。余談ながら、自社製ゲームばかりがヒットする任天堂もちょっと似ているかも。

しかし、勝手アプリ開発者を困らせるようなことはしないし、助けるようなこともしない。ただ、それとは知らせず、扉の錠を緩めにしておくだけ。これって、とってもウマイ戦略だと思いませんか? 勝手に騒いでもらって(広告効果)、勝手に盛り上げてもらって(価値増大)、手間はかからずに(支援不要)、いざって時には知らん顔できる(責任回避)わけです。
もちろん、このような戦略を成功させるには、製品に圧倒的な魅力が必要だし、絶妙のバランス感覚が必要になるけど、少なくとも今のところは、Appleはうまくやっているように見えるね。そんなことは臆面にも出さずにね。誰かがVoIPアプリを作るのを心待ちにしてるくらいかもしれない。
ともあれ、SIMロック解除に対してAppleがどう出るか?今後の動向に要注意ね。音楽レーベルに対しては、FairPlayが破られた場合、直ちに対応措置を取る義務があるみたいだけど、AT&Tとの間でも同様の契約があるんでしょうかね?
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