Leopardには「辞書」という名前の優秀&美麗な辞書があってゴキゲンなのですが、iPhoneには標準の辞書がありません。しかし、勝手アプリのweDict.appががんばっていて、数多くの辞書が提供されています。もっとも、ほとんどが英英辞書(あるいは英語類語辞書とか英語悪魔辞書とか)で、英和辞書とか和英辞書は登録されていないみたい。
そこで、Web検索したところ、早瀬康裕氏の自作スクリプトに「英辞郎からStarDict形式へ変換」がありました。StarDict形式ってのが、weDictで使われている辞書データの形式なのです。英辞郎はフリーじゃないけど、比較的安価(ダウンロード版なら1980円)に購入できるし、テキスト版を入手すれば、変な用途にピッタリ。
実際の手順は以下の通りです。Rubyを使うので、今回はターミナルを中心に操作してみました。
1. Installer.appを使ってiPhoneにweDict.appをインストール
2. Installer.appを使ってiPhoneにOpenSSHをインストール
3. eijiro.jpからTEXT形式の辞書データをダウンロード、購入&解凍
4. eijiro2stardict.rbをダウンロード
5. eijiro2stardict.rbを辞書データのあるフォルダに移動
6. ターミナルを起動
7. 辞書データのあるフォルダに移動
cd /Users/aka/Documents/英辞郎
フォルダのパスは適宜変更ね。
8. テキストをUTF-8形式に変換(ちょっと時間がかかる)
iconv -c -f cp932 -t utf-8 EIJIRO108.TXT > EIJIRO_utf8.txt
EIJIRO108.TXTの108はバージョン番号なので、適宜変更ね。
この変換で、EIJIRO_utf8.txtというファイルが作られます。
9. UTF-8形式のテキストをStarDict形式に変換(かなり時間がかかる)
ruby eijiro2stardict.rb EIJIRO_utf8.txt EIJIRO
この変換で、EIJIRO.dict、EIJIRO.idx、EIJIRO.ifoの3つのファイルが作られます。
10. iPhoneをネットワークに接続し、IPアドレスを確認
11. StarDict形式のファイルをiPhoneに転送(それなりに時間がかかる)
scp EIJIRO.dict root@10.0.1.3:/private/var/root/Library/weDict
scp EIJIRO.idx root@10.0.1.3:/private/var/root/Library/weDict
scp EIJIRO.ifo root@10.0.1.3:/private/var/root/Library/weDict
10.0.1.3はiPhoneのIPアドレスなので、適宜変更ね。
デフォルトのrootパスワードは、1.0.xでは「dottie」、1.1.1では「alpine」ね。
他の辞書データも同じ手順で変換&インストールしてください。新しい辞書をインストールして最初に検索する時は、新しく.idxcというファイルが作られるようで、少々時間がかかりますが、それ以降は素早く検索結果が現れます。
それから、weDict.app起動時は、日本語入力になっていてグッドですが、英語入力に切り替えると日本語入力に戻せなくなります。weDict.appを一旦終了して再度起動するしかないのかな? あと、StarDictサイトのココにフリーの日本語関係の辞書データがあります。だけど、いくつか試してみた限りではweDictでは使えませんでした。何故かな?
【追記】weDict&英辞郎は、iPod touchでも使えるんじゃないかな? でも、iPod touchを持っていないので、よく分かりません。その他の事柄も、同様でお願いします。
【追記】Firmware 1.1.3以降は、辞書ファイルを /var/mobile/Library/weDict/ にインストールするように変更されたみたいです。