Programming for non-programmers

イーノみたいなタイトルだけど、「iPhone SDKの教科書」は、非プログラマのためのプログラミング、あるいは、非CocoaプログラマのためのCocoaプログラミングの本です。私自身が非プログラマにして非Cocoaプログラマだったしね。PCは電源の入れ方も分からない(つまり、Macオンリー)と公言しているので、Cocoaプログラミングの経験が長いように思われがちだけど、そんなことはありません。

snappy-xcode

正確には「Cocoa+Java」って本を出した2001年頃以降はCocoa使用経験ゼロです。何故って、デスクトップ・アプリケーションとしての作品は作らないからね。ここ何年かは「コンピュータは死んだ」と主張していて、少なくとも表現の媒体やフロントエンドとしてのデスクトップは完全に色褪せているわけです(ラップトップも同じこと)。

だから、Cocoaは忘却の彼方だし、Objective-Cは皆目分からんってのが以前の私。だけど、最初のiPhoneアプリ開発は2週間もかからなかったと思う。正式なSDKがない頃で、ドキュメントも皆無に近い状況を考えれば、なかなか優秀ですね(自画自賛)。ただ、これにはワケがあって、Cocoa Touchがエレガントであることと、CとSmalltalkの使用経験があったことに助けられている。OOPSって仕組みさえ理解すれば、後は調べればいい(調べるしかない)ですからね。

そんなラッキーもあって、iPhoneアプリ開発は異様に簡単だと思いがちだけど、プログラミングが初めての人にとっては敷居が高いことには変わりない。一方で、プログラミング経験のある人にとっては、新しいAPIや言語に取り組むことは大きな問題にならない。というのが1年ほどiPhoneスタディ・グループを主催しての実感で、それが「iPhone SDKの教科書」の通奏低音になっている。すなわち、敷居を下げることと慣れること、ね。

一方、非プログラマにとって「iPhone SDKの教科書」の次に必要なのはアルゴリズム考案力なんだけど、これは結構難しい。アルゴリズムは解決すべき問題ありきなので、どうしても個別対応になっちゃう。事例紹介ばかりだと汎用性に欠けるし、一般的なアルゴリズムは抽象的になりがちで面白くない。何か良い書籍等があれば教えてくださいませ。

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