Cycling ’74のMがバージョン2.7となり、Intel-Macにネイティブ対応したそうです。バージョン2.5.7以降であれば無償アップデート、新規購入はUS$74です。日本ではアイズさんから国内版が出ています(ソフトウェア自体は英語表示のままだけど、日本語マニュアルが付属)。
Mは元々軽いソフト(4チャンネルのMIDI)なので、Rosettaでも楽々動いていたんですが、Intel-Mac対応で更にモア・ベター・グラシアスです。まだ使ったことがない人もダウンロードして、デモ・モードで体験してみてはどうでしょうか?
このMは、David Zicarelliが制作(あるいは共同制作)した音楽ソフトウェアの初期傑作ですね。同時期にJamFactory、OvalTune、UpBeatなどもありましたが、Mだけが今日に至るまで更新され続けているのは、文字通りクラシックであり、金字塔ってことなんでしょう。
しかも、ひたすら新機能ナシでOS/CPU対応のみを続けているので、これは古美術の修復みたいですよね(笑)。だけど、美術修復的な作業は、テクノロジーによるアートやツールにとって重要課題のひとつとして考えるべき時期に来ているハズ。その意味で、DZがMを更新し続けているのは、希有な例であると同時に先鋭的な意識の現れだと思うな。
もっとも、M自体は20年以上前の骨董品なので、今日的な意義を見い出すのは難しいですね。私が頻繁に言う「機能ではなく言語」の「機能」のほうですから。逆に言えば、M(機能)で事足りるなら、Max(言語)を苦労して使う必要はない、ってことです。
追記:無償アップデートを申し込んだら、ナント3分後に新しいシリアル番号が届きました。現地の午後(日本では朝)だったこともあるんでしょうが、近くのコンビニに行くよりも早かったです(コンビニでは取り扱ってませんけどね)。
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