Max/MSP/Jitter」カテゴリーアーカイブ

Max Overview

ちょっとお役立ちツールに、Stefan Tiedje氏が作成したMax Overviewがあります。このパッチでは、ポップアップ・メニューからトピック(AnalysisとかControlとかDataとか)やパッケージ(MaxとかMSPとかJitterとか)を選ぶと、該当する一連のオブジェクトが簡易説明とともに表示されます。オブジェクトをクリックすれば、期待通りヘルプ・パッチを表示してくれます。

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これは2061:オブジェクト・ブラウザみたいなものですけど、代表的なサードパーティ・オブジェクトも含んでいます。PDFやHTMLファイルなどを開くポップアップ・メニューや、ObjectHelpLauncherに相当するテキスト・ボックスを備えているのも便利ですね。

ただし、このパッチを使うには、彼が制作したライブラリであるSt.oolsをインストールする必要があります。St.toolsはすべて(たぶん)パッチャー・オブジェクトなので、ライブラリに依存しないように展開できるハズなんですけどね。2061:オブジェクト・ブラウザは、標準オブジェクトだけで動作するようにガンバったので、このあたりは思想の違いですね。もちろん、展開するんだったらライブラリの意味がナイじゃん、ってのも正論です。きっと、Maxがパッチャー・オブジェクトとサブ・パッチの変換機能を備えてくれたら、解決する問題なんだと思います。

あとですね、サードパーティ製のオブジェクトも含まれているとは言え、すべてを網羅していないので、Max Objects Databaseを調べなきゃならない場合も少なくないハズ。Max Objects Databaseがオフラインで使えれば最高なんですけど。

と、まぁ、賛否両論書きましたけど、St.oolsをインストールするのがイヤじゃなかったら、便利に使えることは確かですよ。ダウンロードはStefan Tiedje氏のShareページからどうぞ。

画像のダウン・サンプリング

久々の学生クエストは、画像のダウン・サンプリング方法でした。画像をより低い解像度に変換しようとして、どうも思うような結果が得られず、悩んでいたらしいです。次のパッチは極端な例ですが、それぞれの結果を見ると、どのような処理なのかが想像できるんじゃないでしょうか。結果が大きく異なることも一目瞭然。この手の検証は、本質を保ちながら、確認し易い状況を作るのが重要ですね。解像度が高くて動きの激しいムービーを使っていては、いくら目を凝らしても理解できないかも。

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さて、jit.matrixによるダウン・サンプリングでは、interp(interpolation、補間)がオフであれば、左上隅のピクセルがそのまま使われてますね。interpがオンの場合は、位置によって異なる四隅のうちのいずれかのピクセルに近い値になりますが、そのピクセル値とは僅かに異なっています。ピクセル値の平均によるダウン・サンプリングは、そのものズバリの標準オブジェクトはないようなので(たぶん…)、次のようなサブ・パッチで処理しています(簡易性重視で汎用性はないですぅ)。

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いずれにしても、目的に応じて処理方法を選ぶ必要があります。例えば、単純にモザイクをかけるならinterpオフのjit.matrix、元画像に比較的近い画像を得たいならinterpオンのjit.matrix、そして画像分析などに使うなら平均値方式かもしれない、って感じですかね。サンプル・パッチはコレです。

aka.power登場

電源関係の操作を行なうaka.powerを公開しました。電源の状態(AC電源かバッテリー駆動か、とか、バッテリーが空になるまでの予想時間とか)が取得できるとともに、スリープ、再起動、システム終了、ログアウトを行なうことができます。

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最近、ちょこちょことオブジェクトを作ってますが、夏〜秋に行なう作品の伏線なのです。私の場合、自分の作品に必要なオブジェクトしか作らないのですが、作れば公開するので必要な人は使ってね、というスタンスです(公開していない訳ありオブジェクトもありますけど…)。ただし、面倒なのでサポートはしない、というのもスタンスなので、きちんと動作しなくても文句はナシね(笑)。バグ・レポート等は歓迎ですけど、対応できるとは限らない、ということでお願いします。

Max/MSPサマーキャンペーン

イーフロンティアさんがMax/MSPまたはMax/MSP/Jitterに2061:Maxオデッセイをバンドルしたサマーキャンペーンを開始!だそうです。期間は7/1〜9/30とのことなので、まだMaxを持っていない人は、この機会にゲットされるのがいいんじゃないでしょうか? もう書籍は持っているって人も、2冊目が幸せを呼ぶ時がきっと来ると思いますよ(微笑)。

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10.4.10アップデートは大丈夫

Mac OS Xの10.4.10アップデートが公開されました。前回はトラブルがありましたが、今回はソフトウェア・アップデート経由(Comboアップデータではない自動アップデート機能)でも問題がないようです。無事にMaxが起動し、いくつか開いたパッチも正常に動作しています。

アップデート後の再起動に多少時間がかかるみたいで、その間は結構ドキドキものでしたが、無事に人柱から解放されました。徹底的に調べたわけじゃないので、もしかしたら問題があるかもしれませんが、ひとまずは大丈夫そうってことで、後はAt your own riskでがんばってください。

aka.keyboard登場

iPhoneにうつつを抜かしているとお思いでしょうが(その通りです〜笑)、Max系の作業も健気に邁進中で、メッセージによってキーボード操作ができるaka.keyboardを作りました。

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これを使えば、テキスト・エディタへの文字入力やショートカット操作など、キーボードを使ってできる操作なら何でもできるハズです。aka.mouseとの併用で、コマンド・キーを押しながらクリックするといった操作もできます。以前にもちょこっと触れましたが、Wiiリモコンを使って身体障害者向けの入力装置を実現するプロジェクトの一環なのですが、もちろん汎用的に使えます。Ableton Liveみたいに、キー操作を多用するアプリケーションをMaxからコントロールすることも可能ですよ。

ただし、きちんとパッチを作らないと、実際のキーボード操作やマウス操作に思わぬ副作用を及ぼすことがありますから、ご用心あそばせ。

cb.webkitが完成

el.webkit改めcb.webkitにいくつか機能が追加され、一応の完成を見たようです。一番のウリは、MaxとJavaScript(さらにはFlash)との間でデータが遣り取りできるようになったことですね〜。ということは、GUIをWebページとして書くとか、いろいろと応用(妄想)が広がりますね〜。これにピンと来た人は、早速トライしてみてください。

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現在もWebサイトやftpサーバなどにはアップロードされていないようなので、Cycling ’74のフォーラムから探す必要があります。

最大画像サイズ

OpenGLで扱える表示サイズやテクスチャ・サイズの最大値は、グラフィック・カードの性能によって決まるので、例えばOpenGL Driver Monitorを使って確認することができます。このユーティリティは、Xcode Toolsをインストールすれば、Graphics Toolsフォルダに入っています(Quartz Composerと同じところ)。

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私のMacBook Proに入ってるATI Radeon X1600では(新機種ならNVIDIA GeForce 8600M GTですね〜)、表示サイズ(MAX_VIEWPORT_DIMS)もテクスチャ・サイズ(MAX_TEXTURE_SIZE)も4096×496ピクセルのようです。そんな巨大なディスプレイは持ってませんけど、Cinema Displayを何台か繋いで見てみたいですね。

ただし、ソフトウェア・レンダリング(Apple Software Renderer)なら凄いことに、いずれも16,384×16,384ピクセルと表示されます。縦横ともに4倍なので、16倍のピクセルが扱えるわけですね。

一方、Jitterのマトリックスの最大サイズは2^29バイトだそうです。これは536,870,912バイト(512MB)なので、一般的なカラー画像(4 char)では、sqrt( 536870912 / 4 )で11,585×11,585ピクセルとなります。

レンダリング時間については考えたくないけど、これでスーパー・ハイビジョン(7680×4320ピクセル)あたりでも対応できることが分かりました(って、その気もないけど〜笑)。でも、印刷用途ならもっと高い解像度の画像が必要になる場合があるかもしれません。その場合は、部分レンダリングを繰り返して、最後にひとつの大きな画像にまとめればOKじゃないかと思います。

el.webkitが登場

MaxでWebサイトを表示するel.webkitオブジェクトが登場しました(次のリリースではcb.webkitという名前になるとか)。表示したサイトはWebブラウザと同じように動作します。ただし、コピー&ペーストができないなど、多少の不都合があるようです。それでも、Max上でYouTubeを見たり、Gmailを読んだりするのは、ちょっと楽しくて、ちょっと変な感じ。

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このオブジェクトは、その名の通り、Safariなどに使われるWebKitを利用しています。確か、Apolloでも(Win版も)WebKitを使ってるんじゃなかったかな? んでもって、WebKitはレンダリングが高速で、表示が美しいのが特徴ですね。このサイトもFirefoxやIEで見ると脱力するくらい醜いので、Safari系をオススメしますです。(追記:後で確認したら、Firefox 2.0/Macはそれほど醜くなかったので取り消します。IEというかWinはフォントがダメダメなので何を使ってもダメかも。)

なお、このオブジェクトはMaxMSP-MLに投稿されただけなので、まだ一般には公開されていません。使いたい人はCycling ’74のフォーラムで検索してみてください。

lua~がベータ・テスター募集中

jit.gl.luaに続いて、Graham Wakefield氏がMSP版のLuaであるlua~のベータ・テスターを募集しています。我こそはクンは彼にメールしてみてください。なんだか最近はLua周辺に活気があります。楽しみ楽しみ。

lua~が動き出すとライブ・コーディング的なことが簡単になりそう。ユニット・ジェネレータを作って自由に連結したり、取り除いたりできるみたい。それならSuperColliderとかChuckとかを使えと言われそうですけど、C言語で作られたライブラリを簡単にリンクできるのも強みになると思いますよ。

もともとMaxはライブ・コーディング的な性格を持っているけど、MSPはちょっと後退してるから、このあたりの強化がMax5のポイントになるかもしれませんね。つまり、走りながらのダイナミック(動的)な開発ってヤツです。同じようなライトウェイト開発を目指しながらも、これができない(よね?)JavaScriptやActionScriptには未来がないような気がするな。

かく言う私はサンプル・コードを眺めているだけなので、そのうちガンバろうと思う今日この頃です。2061:Maxオデッセイとは月繋がりのLua(ポルトガル語で「月」の意味)でございました。

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