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6月21日よりソウルで展示

Exhibition “ARART Double Sense”
Period: June 21 – August 31, 2013
Place: Culture Station 284 (June 21 – July 14)
Seoul Square Media Canvas (June 21 – August 31)

Artists Talk
Date: June 21, 2013
Time: 15:00 – 18:00
Place: Seoul Square 3F Seminar Room
Speakers: Masayuki Akamatsu, Yutaka Kitamura, Takeshi Mukai, Younghyo Bak, Hyojung Seo, Hoonida Kim

Opening Reception
Date: June 21, 2013
Time: 18:20 –
Place: Culture Station 284,
Seoul Square Media Canvas

6月21日より韓国ソウルにて展覧会「ARART Double Sense」を行います。出展作品は「ウロボロスのトーチ」、「モーメンツ・オフ・ブルーム」、「マスターピース・シリーズ」とお馴染み(?)のAR(変容現実)絵画の数々。展覧会場はソウル駅の古い駅舎を改修した素敵な場所なのですが、歴史的建造物なので壁打ちや天吊りなどの細工ができないそうです。どうなるんでしょうか?(謎)

また、夜間にはソウル駅向かいにある横100m、縦80mのスクリーン(ビル壁面LED)に作品画像が上映されます。つまり、巨大スクリーンを小さなiPhoneで見ると、ビルがAR(変容現実)化されるという趣向。意味不明となるか新境地開拓となるか、どうなんでしょうね(謎)。

と言う訳で、この夏、韓国にお出かけの際はソウル駅前にもお越しいただけると幸いです。よろしくお願いします。

Uroboros-CS284 Bloom-CS284

展覧会「ARART Double Sense」
期間:2013年6月21日〜8月31日
会場:Culture Station 284 (6月21日〜7月14日)
Seoul Square Media Canvas (6月21日〜8月31日)

アーティスト・トーク
期間:2013年6月21日
時間:15:00〜18:00
会場:Seoul Square 3F セミナー・ルーム
登壇者:赤松正行、北村穣、向井丈視、Younghyo Bak, Hyojung Seo, Hoonida Kim

オープニング・レセプション
期間:2013年6月21日
時間:18:20〜
Place: Culture Station 284,
Seoul Square Media Canvas

ARART_at_SSQ

5月23日より杭州でワークショップ

Workshop “Experimental Mobile Music”
Period: May 23 – May 31, 2013
Place: China Academy of Art, School of Intermedia Art

5月23日より31日までChina Academy of Artで「Experimental Mobile Music」と題してワークショップを行います(行いました)。

ChinaAcademyOfArt

ワークショップ「Experimental Mobile Music」
期間:2013年5月23日~5月31日
場所:China Academy of Art, School of Intermedia Art

と、実際には告知ではなく事後報告になったのは、中国でのインターネット事情ゆえでした(日本にいる間に告知すべきって話ですが…)。同国ではTwitterやYouTubeなど主要なサービスが使えないだけでなく、かなりのサイトへのアクセスが制限されています。akamatsu.orgもしっかりブロックされていて、プロキシなど抜け道を教えてもらったものの、エントリーを公開するまでには至らなかったという次第。

ともあれ、ワークショップで使ったスライド(堂々の100枚)を公開しましたので、興味のある方はご覧になってください。いくつかの音楽系モバイル・アプリを試すところから始まり、MobMuPlatでPd(Pure Data)パッチを動かし、libpd/pd-for-iosでアプリを作り、最後に受講者がパフォーマンスを披露するという流れでした。MobMuPlatはとても簡単ですが、制限が多くアプリは作れないので、後半のlibpd/pd-for-iosがオススメです。

2月9日から渋谷で展覧会

2月9日より17日まで渋谷で「ウロボロスのトーチ+ARART」展を行います。この展覧会では昨年夏に札幌で展示してご好評をいただいた2つのAR系展覧会を合わせてご覧頂けます。ARといっても飛び出す絵本系の拡張現実(Augmented Reality)ではなく、目の前の現実が変化する変容現実(Alternated Reality)として考えています。それぞれ従前の「ウロボロスのトーチ」と「ARART」から進化していますので、ご都合がつきましたら是非ご覧になってください。会場もタワーレコード渋谷店の向いのパリミキさんなので、交通至便かと存じます。

Uroboros-Shibuya-Panel

ポストカード

「ウロボロスのトーチ+ARART」展は、絵画をiPhoneを通して見る展覧会です。8枚の連作絵画によって人為と無為の拮抗を描く「ウロボロスのトーチ」と、新しい拡張現実システムARARTの多様な可能性を示すオムニバス作品の数々。国内外で高い評価を得ている本展覧会は、今回新たにEP-4の佐藤薫氏らの特別参加を得て、さらに拡充されます。動かないものが動きだし、見えないものが見えてくる不思議な体験をお楽しみください。

ウロボロスのトーチ+ARART展覧会
 会期:2013年2月9日(土)~2月17日(日)11:00~21:00
 会場:パリミキ渋谷店(東京都渋谷区神南1丁目21-1 日本生命ビル1F)
    JR山手線渋谷駅ハチ公出口から公園通り徒歩5分タワーレコード前
入場料:無料

また、会期前日にあたる2月8日は、ささやかなレセプション・パーティを行います。ゲストはAR Commonsでもご一緒した岩渕潤子さんと、今回ウロボロスのトーチの音源を制作していただいた佐藤薫さん。3人でARを巡るアートや音楽のトークを予定しています。こちらもご参加いただければ幸いです。

ウロボロスのトーチ+ARART展覧会レセプション・パーティ
 日時:2013年2月8日(金)18:00~20:00
ゲスト:岩渕潤子(アグロスパシア編集長)
    佐藤薫(EP-4)
入場料:無料

意思決定はフリーに

ウィトゲンシュタインの「論理哲学論考」、有名な最後の命題は「語りえぬものについては、沈黙しなければならない」だ。これにチューリングらの計算可能性やゲーテルの不完全性定理などを付け加えても良いが、日常生活においては「判断できないことについては、沈黙しなければならない」と言い換えることができるだろう。彼らが示したように、判断できないことは確かに存在する。

だが、僕たちは常に判断することを求められる。しかも「よく考えて後悔しないように正しく判断しなさい」と子供の頃から言われ続けている。判断できないことを判断するプレッシャーは、ますます判断を困難にする。その袋小路から逃れられないので、人は優柔不断になって停滞したり、付和雷同して判断から逃げたりする。やがては前例主義や教条主義が便利なツールとして幅を利かせる。その結果として社会は中庸になって停滞し、時には声高な意見が声高であるという理由だけでまかり通る。

では、積極的に「判断できないことを判断する」には、どうすれば良いか? もちろん、それは本質的に無理無茶だ。不可能であり、理不尽でもある。ただし、唯一と思える解決策があり、それは「ランダム」に選択することだ。何かを決めななければならない時、何かを選ばなければならない時、どうすべきか考えても分からないなら、コインを投げれば良い。「下手の考え休むに似たり」と言うように、それ考えても無駄なのだから。

コインでもいいが、同じことをワン・タップで得られるのが「Yes|No Free」だ。このアプリを起動するとYesかNoかが表示される。ただそれだけだ。公衆の面前でコイン投げが憚られる時でも、何食わぬ顔をして判断を下すことができる。最初期から(それこそJailbreakしかなかった頃から)提供している、もっともシンプルにして、もっと有益なアプリだと信じて止まない。

Yes-and-No-500

Yes|No Freeで複数の選択肢から選ぶ時は、ステップ数を増やすだけだ。ただ、これは面倒であるので、もうひとつ作ったのが「意思決定 Free」だ。こちらは2から20までの範囲で選択肢の数を設定して、ルーレットのようなホイールを回す。回転が止まった時に上部のマークが示す数値が結果だ。数値をゼロ始まりにして選択肢を10個(0から9まで)にすれば、複数回数値を得ることで任意の桁数の選択肢にも対応できる。

Decisions-500

Yes|No Freeも意思決定 Freeも無償であり、ファイル・サイズも小さいので、是非ともインストールして常備して欲しい。繰り返そう。「判断できないものについては、沈黙しなければならない」が、それでも判断する必要があれば、Yes|No Freeや意思決定 Freeを使おう。これであなたは優柔不断でも付和雷同でもなくなる。選ばれた結果に従って堂々と行動すれば良い。理由を尋ねられれば、「神託です」と答えるだけで十分だ。

コイン投げ、サイコロ、くじ、占い、これらはすべて古くから伝わる叡智であり、現代においても有効だ。もっとも、宗教や科学はしばしばランダムを否定してきた。しかし、中世の宗教社会と近代の科学社会が何をもらたらしたかを考えてみよう。ランダムは決定論と自由意志を超越する手段であり、ランダムは最速の判断手法でもある。Yes|No Freeと意思決定 Freeはそれをスマートに実行する。

誤解のないように付記しておくと、ここではあらゆる判断をランダムに委ねることを提案していない。判断可能であり、判断に責任を持てるなら、あなたは自分の意志(意思)で判断するだろう。それは私の知ったことじゃない。そうではなく「判断できないこと」に思い悩む愚行を避けるためにランダムが使えるということだ。サクっと決めてサクっと進む、それが最適解だと思う。

11月22日より広島で展示

Secret Emotions」や「ウロボロスのトーチ」に続く変容現実としてのARシステムARARTによる展覧会第3弾は、スイス人メディア・アーティスト、アンドレアス・クレッシグ氏との共作「Treasure Code」として広島にて11月22日より展示します。4日間という短い会期ですが、ご都合がつきましたらご高覧いただけると幸いです。グループ展ですので、他の作家さんの素敵な作品や演奏もお楽しみいただけると思います。

カメラオブスクラ 6 音と映像の遊戯室
メディア・インスタレーション「Treasure Code」

 期間:2012年11月22日〜11月25日 11:00〜19:00
 会場:広島市東区民文化センター
入場料:無料

10月25日は大垣で講演

この夏に展示した「ウロボロスのトーチ」を中心に10月25日に講演をします。同時開催した「ARART Exhibition」や「Bloomclock」なども紹介予定。ご都合がよろしければお越しくださいね。

シリーズ「ART at IAMAS / 創造力の現在進行形」
赤松正行「ウロボロスのトーチ」~拡張現実と変容現実
  日時:2012年10月25日 18:30〜20:00
  会場:ドリーム・コア2F(大垣市今宿6-52-16
 参加費:無料

アクセスガイドで行こう!

iOS 6の隠れた目玉機能ナンバー・ワンは何と行っても「アクセスガイド」で決まり。アクセスガイドって言葉はイマイチだけど、要は特定のアプリだけを動作させて、他のことはさせない専用機モード。展覧会や店舗などで一般のお客さんに使ってもらう用途に最適ね。これでまたiOSデバイスの商用利用がグンと進むこと間違い無し。

で、アクセスガイドの使い方は簡単。

  1. 「設定」アプリで「一般」の「アクセシビリティ」の「アクセスガイド」を選ぶ。
  2. アクセスガイドをオンに設定。パスコード(4桁の数字)も設定する。
  3. 使いたいアプリを起動する。
  4. ホーム・ボタンをトリプル・プッシュする(3回押す)。
  5. アクション・シートの「アクセスガイド」を選ぶ。
  6. アクセスガイドが表示されれば「開始」ボタンをタップする。

これでアクセスガイドが機能した状態になり、ホーム・ボタンを押してもアプリが終了しない。ステイタス・バーをドラッグしても通知センターが表示されない。さらに、スリープ・ボタンを長押ししも電源が切れない。スリープ・ボタンとホーム・ボタンを同時に長押ししても再起動後はそのアプリに戻っちゃう。さらにさらに、ですよ、無理矢理に異常終了するアプリを作って試したら、一瞬ホーム画面が表示されるものの、次の瞬間にはそのアプリが起動される。つまり、万が一にもお馬鹿なバグがあっても何とかなる(かもしれない)。最高でしょ?

ちなみに、設定で「画面のスリープを許可」をオフにしておけば、スリープ・ボタンを押してもスリープしない。アクセスガイド開始時には、画面のタップを無効にする範囲が指定できて、オプションではタッチ自体や加速度センサーも無効にできるね。

アクセスガイドから抜けるのも簡単。

  1. ホーム・ボタンをトリップル・プッシュする(3回押す)。
  2. パスコードを入力する。
  3. アクセスガイドが表示されれば「終了」ボタンをタップする。

パスコードは4桁の数字だから、そのうち破られちゃうんじゃないかとの心配も(ほぼ)無用。パスコードを間違えると10秒間はパスコードの再入力ができない。さらに間違えると60秒間、180秒間と入力できない時間が延びて行く。よくできています。

ちなみに、iOS 6以前からApple Storeに展示されているデモ機には同様の機能があって、ズルい!と思ったものでしたけど、これでOKですね。もっと、Apple Storeのデモ機にはホーム・ボタンを押すと「スタッフを呼ぶ」ボタンが表示されたりして、もう一歩先行く機能がありますけどね。

8/18より札幌で展覧会

7月のドイツのワールド・プレミア(笑)に続いて、新しいARシステムのお披露目となる展覧会が8/18から札幌の現代美術ギャラリーCAI02で行われます。今回の新作「ウロボロスのトーチ」ではF40(1,000m x 803mm)の大判プリント連作8枚による壁面展示。これだけだとフツーの美術展みたいですが、これらの絵画をiPhoneをかざして眺めると…お後はぜひ会場でご鑑賞ください。また、同時期には関連イベントも沢山行いますので、合わせてお楽しみいただければ幸いです。

世界で最も素晴らしい自然はどこにあるのだろう?それは例えばチェルノブイリやDMZ(非武装地帯)に違いない。最も危険であり、誰も立ち入らない地域こそが自然の宝庫になるからだ。もしかすると日本の一部もそうなるかもしれない。

あの夏の日、転倒して地面に打ちつけられて見た幻影。ひび割れたアスファルトの隙間から生える草花。道路の向こうに草原が広がる。倒壊した街は既に森が飲み込み、そこでは異形の動物が飛び跳ねる。だが楽園もやがて砂塵に帰する。

死と再生、自らの尾を飲み込む蛇、ウロボロス。その円環状に循環する時間と事象を篝火をかざして見る。再び荒野に花が咲く。遠くから響き渡るのは雷鳴、あるいは汽笛かもしれない。古い城壁に刻まれた未来の痕跡を読み解く。

ウロボロスのトーチ Uroboros Torch 赤松正行+展
 会期:2012年8月18日(土)~9月1日(土)
 時間:13:00~23:00(8月18日、30日は19:30~23:30、8月25日は13:00〜18:00)
 休館:日曜・祝日
 会場:CAI02 raum1 札幌市中央区大通西5丁目 昭和ビルB2(地下鉄大通駅1番出口)
 主催:CAI現代芸術研究所
 ゲスト・キュレータ:カジタシノブ
入場料:無料
http://www.cai-net.jp/info/index.html#akamatsu

関連イベント

「ウロボロスのトーチ」オープニング・パーティー&アーティスト・トーク
 日時:2012年8月18日(土)19:30~
 会場:CAI02 raum1 札幌市中央区大通西5丁目 昭和ビルB2(地下鉄大通駅1番出口)
 司会:カジタシノブ
 出演:赤松正行、Craftwife、大黒淳一、石田勝也
入場料:無料
http://www.cai-net.jp/info/index.html#akamatsu

ワークショップ「ウロボロスのコーチ」札幌市立大学公開講座
 日時:2012年8月25日 (土) 14:00開場 14:30~19:00
 会場:札幌市立大学サテライト・キャンパス
 講師:赤松武子+正行
受講料:無料
http://craftwife.com/scws/

Craftwifeライブ・パフォーマンス
 日時:2012年8月30日 19:00開場 19:30〜
 会場:CAI02 raum1 札幌市中央区大通西5丁目 昭和ビルB2(地下鉄大通駅1番出口)
入場料:無料
http://www.craftwife.com/

デジタル・サイネージ「Bloomclock」北村穣・赤松正行 展
 会期:2012年8月17日~
 時間:11:00〜22:00 毎時0分前後
 会場:Sapporo*north2(地下歩行空間内)
入場料:無料
http://www.sapporo-north2.com

展覧会「ARART Exhibition」 白鳥啓・向井丈視・朴永孝 展
 会期:2012年8月27日~9月1日
 時間:15:00~23:00
 会場:ATTIC 札幌市中央区南3条西6丁目 長栄ビル4F
入場料:無料
http://www.a-yaneura.com/

「iPhoneアプリが奏でる音楽の未来」リンク集

最近発売された雑誌「アルテス VOL.02」に佐藤薫さんとの対談「iPhoneアプリが奏でる音楽の未来」が掲載されています。とてもディープでマニアックな内容ですが、これまで表立って書いたことがない事柄にも触れていますので、ぜひお読みになってください。

ところで、この対談の註釈に入れたURLのいくつがが省略されていますが、逐一URLを掲載しても煩雑なので、この編集方針は妥当かと思います。そこで、WEB検索の手間を省くためにも、以下にリンクされた註釈項目を入れました。誌面を読みながら気になった事柄があれば、クリックしていただければ幸いです。

1 Oscillator | Chaotic Audio Oscillator for iPhone, 2008
2 Palm
3 PDA
4 App Store
5 ギーク
6 Treo
7 Visor
8 ザウルス
9 Snappy
10 ライフログ
11 DSPBox
12 あけおめバルス
13 AR
14 セカイカメラ
15 脱獄
16 GIS
17 API
18 UDID
19 FingerPiano
20 MiniPiano
21 PocketGuitar
22 Ocarina
23 Core Audio
24 Android
25 iOS 5
26 米本電音研究所
27 下村音響
28 Echochops
29 Frippertronics
30 Discreet Music
31 Echoplex
32 Gangsa
33 MINI-COMPOSER | 小さな作曲家の物語
34 Sync for Japan
35 Okeanos Okeanos Buoys
36 iOSの教科書
37 この演奏の…
38 iDonation
39 ハッキング
40 ベンディング
41 OSC
42 Max
43 SuperCollider
44 XYパッド
45 LFO
46 ノード
47 GPS
48 Biophilia
49 プロモーション・アプリ
50 DAW
51 OOPS
52 Xcode
53 ファイヤー・サイド

以上、紙雑誌とWEBのハイブリッドでした。

iOS 3.1.3をサポートする方法

iOS SDKは年々進化を続けているのはイイんだけど、後方互換性は一部犠牲になっている。他のプラットフォームに比べると数倍マシだとは思うけどね。ともあれ、最新OS最新モデルに対応しつつも、以前のOSや機種を切り捨てられない場合も少なくない。しかも初期のSDKで作成したプロジェクトをアップデートし続けるのもスッキリしないので、最新SDKから新しいプロジェクトを作ったりすると、それなりに問題が発生する。

そこでiOS SDK 5.1 (Xcode 4.3.2)で作ったプロジェクトを初代iPhoneの最終OSであるバージョン3.1.3に対応させる方法を書いておくね。ここではテンプレートとしてUtility Applicationを用い、iPhone/iPad両用のユニバーサル・アプリを作ることにします。もちろん、ARCはオフ、Storyboardも使えませんよ。

まず、何はともあれDeploymentを3.1に設定する。

■ プロジェクトのiOS Deployment Targetを 3.1 に設定。

次いで、初代iPhone、iPhone 3G、iPod touch(第1世代と第2世代)のCPUであるarmv6でも動作するように指定する。

■ プロジェクトのBuild SettingsのArchitecturesのArchitecturesに armv6 を追加。

■ プロジェクトのBuild SettingsのArchitecturesのBuild Active Architecture Onlyを NO に設定。

■ ウィンドウの下部にあるValidate Settingsをクリックし、Perform Changesを実行。

■ Info.plistにある Required device capabilities を削除。

Blocksを使う場合には以下の設定も必要。

■ プロジェクトのBuild SettingsのLinkingのOther Linker Flagsに -weak-lSystem を追加。

次に、テンプレートが生成するコードはiOS 3では存在しないクラスやメソッドを使っているので、iOS 3でも動作するように変更する。

まず、テンプレートはiPad用にUIPopoverControllerを使っているので、UIKitのリンクを弱める。

■ ターゲットのBuild PhasesのLink Binary With LibrariesにあるUIKit.frameworkを Optional に設定。

また、デバイスの判断にuserInterfaceIdiomメソッドもiOS 3では使えない。そこで汎用的に利用できるマクロを用意して、ソースコードを書き換える。

■ 〜-Prefix.pchに以下のマクロを定義。

#define UI_USER_INTERFACE_IDIOM() ([[UIDevice currentDevice] respondsToSelector:@selector(userInterfaceIdiom)] ? [[UIDevice currentDevice] userInterfaceIdiom] : UIUserInterfaceIdiomPhone)

■ ソースコードの該当箇所を書き換える。AppDedegateに1ヵ所、MainViewControllerに3ヵ所、FlipsideViewControllerに1ヵ所あるはず。

[[UIDevice currentDevice] userInterfaceIdiom]

UI_USER_INTERFACE_IDIOM()

に置き換える。

また、UIWindowのrootViewControllerプロパティもiOS 3では使えない。

■ AppDedegate の application:didFinishLaunchingWithOptions: の、

self.window.rootViewController = self.mainViewController;

if([self.window respondsToSelector:@selector(rootViewController)])
    self.window.rootViewController = self.mainViewController;
else
    [self.window addSubview:self.mainViewController.view];

に置き換える。

同じく、UIViewControllerのcontentSizeForViewInPopoverプロパティもiOS 3では使えない。

■ FlipsodeViewController.m の initWithNibName:bundle: の、

self.contentSizeForViewInPopover = CGSizeMake(320.0, 480.0);

if (UI_USER_INTERFACE_IDIOM() == UIUserInterfaceIdiomPad)
	self.contentSizeForViewInPopover = CGSizeMake(320.0, 480.0);

に置き換える。

以上の作業でiOS 3.1.3からiOS 5.1までのすべてのデバイスで動作するユニバーサル・アプリになったハズ。お疲れさまでした。

このようにして作ったテスト用のプロジェクト一式も入れておきますね。
Download RunOnOS3Test.zip

【追記】最後のcontentSizeForViewInPopoverプロパティの説明を追加しました。併せてテスト用プロジェクトも更新しました。