星屑のJiggy

Jiggy Stardustってのはイマイチな駄洒落だけど、JiggyはJavaScriptでiPhone/iPod touch用の(ほぼ)ネイティブ・アプリケーションが作れちゃう開発環境です。結構前から登場していたものの、あまり興味が無くって、最近、簡単な開発環境はないの?と尋ねられて、思い出した次第です。

iphone-jiggy.png

JiggyおよびJiggyで作られたアプリケーションはiPhoneで動作しますが、開発自体はMacのSafariで動作するJiggy IDE上で行います。簡単に手順を書いておくと、以下のような感じ。

Get Jiggyに従ってJiggy RuntimeとJiggyをiPhoneにインストールする(Red Pillがオススメ)。

・Jiggyを起動し、下部に表示されるiPhoneのIPアドレスを、MacのSafariにアドレスとして入力して、Jiggyに接続する。デフォルトでは、ユーザ名はJiggy、パスワードもJiggyになっている。

・Jiggy IDEが表示されるので、Create new applicationをクリックする。

・TitleやIdentifire(ドメイン名の逆並びね)などアプリケーション情報を入力し、Saveをクリックする。

・スプリングボードをリスタートする旨のアラートが表示され、iPhoneがホーム・スクリーンに戻るので、再度Jiggyを起動してから、OKをクリックする。

・Jiggy IDEの左側に作成したアプリケーションが表示されるので、これをクリックして、ファイル構成などを表示する。

・main.jsをクリックし、プログラム・コードを入力する。サンプル・コードあたりを参照ね。

・上部のツールバーのSave(フロッピー・アイコン)をクリックして、ファイルを保存し、Run(右向き三角形アイコン)をクリックして、アプリケーションを実行する。

・Jiggy IDEからの実行では動作確認できない場合は、iPhoneのホーム・スクリーンに戻り、作成したアプリケーションを起動する。

といった雰囲気かな。少々動作が不安定なところもありますが、なかなか快適な開発環境が提供されています。Jiggy Runtimeさえインストールすれば、普通のネイティブ・アプリケーションのように動作するので、見た目も操作感もバッチリです。

と言う訳で、Objective-Cは敷居が高いと感じている人、特にAjaxやMaxでJavaScriptを書いた経験のある人は、試してみる価値がありそう。もっとも、JaggyはOS Xのごく一部のフレームワークしかサポートしていないし、JavaScriptだから動作速度が問題になる場合もあるってことは要注意ね。

個人的には、Objective-Cって意外と簡単!だと思うので、toolchainベース、あるいは間もなく(のハズ)の公式SDKでの開発をオススメしますけど、ちょっと雰囲気を味わってみたい向きには、Jiggyもヨロシゲです。

iPhoneに触れる魔法の手

各所で紹介されていますけど、マレーシア(たぶん)では、iPhone用パズル・ゲームの「ハノイの塔」を解くロボットが登場していますね。カタカタと律儀に働くロボット君の可愛らしさだけでなく、注目したいのはロボットの手。なぜって、iPhoneのタッチ・スクリーンは静電容量方式(たぶん)なので、人(動物?)の指でしか操作できなくって、指の爪ですらダメだから、機械に操作できるワケがない、というのがジョーシキ。

ところが、iPhoneのスクリーンの表面に水滴を垂らして、金属製のペーパー・クリップを電磁コイルで操作して接触させれば、タッチしたことになっちゃうみたいです。着想も実行力も素晴らしい。

iphone-hanoi-robot.jpg

これで1秒あたり5ムーブ(10タッチ)を実現して、ワールド・レコードを取ったものの、しばらくすると別人(別ロボット?)に記録を破られたそうです(笑)。ただし、1秒間に10タッチってことは1分間に600回、つまり150BPMで16分音符でトリルってことだよね。解法を楽譜に起こしておけば、ちょっとした演奏者なら出来ちゃうんじゃないかな。非常に不毛ですけどね(笑)。

そう言えば、プリンストン・テクノロジーから発売されるiPod touch専用タッチペンは手袋をしていても大丈夫だそうだから、ロボット君の指に使えるかもね。

Timetracks.app登場

iPhoneのカメラを使ってスリットスキャン方式で画像を生成するTimetracks.appを公開しました。このアプリを起動すれば、自動的に1秒に1ラインずつカメラ画像を蓄積して、合計1800ライン(30分)の画像を作り出します。右上のinfoボタンをタップすれば、固定スリットスキャンか移動スリットスキャンか、いずれかの処理方法を選択できます。画像は実サイズで表示されているので、スクロールして見てくださいね。

iphone-timetracks-icon.png iphone-timetracks.jpg

元々のTimetracksはビデオ映像の時間的遷移を紙片に印刷する作品で、数メートルのロール紙に印刷したり、リアルタイムに短冊状の紙片に次々と印刷して展示していました。オリジナル版に比べて、iPhone版は機能や表現において部分的な実装に留まっているんだけど、そのエッセンスをなんとか盛り込もうとした訳です。

まぁ、コンピュータはオシマイと散々言っているので、少しずつでもAi紀(After iPhone Era)の表現を実践しなきゃね〜とつぶやく今日この頃でございます。さて、どうなりますことやら(笑)。

2/28-3/2はIAMAS卒展

IAMASの卒業制作展のお知らせです。詳しくはWEBサイトにてどうぞ。

IAMAS2008
情報科学芸術大学院大学第6期生修了研究発表会
岐阜県立国際情報科学芸術アカデミー第11期生卒業制作展

会期:2008年2月28日(木)〜3月2日(日)10:00−18:00
会場:ソフトピアジャパンセンタービル(大垣市)

http://www.iamas.ac.jp/exhibit08/

iamas2008.png

ZiPhoneで行こう

魔法番号やらダウングレード/アップグレードやら面倒な操作不要という夢のようなツールZiPhoneがZIBRI’S BLOGで公開されています。Firmware 1.1.3にも対応して、アクティベーション(有効化)、ジャイルブレイク(脱獄)からSIMアンロックまで勢揃いのオール・イン・ワンで、ソースコードも提供されていますね。

最新バージョン(ZiPhone Latest Version)をダウンロードしたら、ターミナルを開いてZiPhoneフォルダに移動して、実行ファイルを起動すればいいみたい。標準の実行ファイルはLeopardのみ対応らしいので、Tigerな人はziphone_osx10.4もダウンロードね(【追記】これはVersion 1.1での話、1.2以降は標準でTigerにも対応なのかな?)。そのうち改善されるでしょうけど、PC版はGUIアプリ有りなのに、Mac版はコマンドライン・ツールのみってのも可笑しい。

iphone-ziphone.jpg

ちなみに、US特派員は4台オーナー(ユーザではない)になったそうですけど、最近購入したiPhoneはFirmware 1.1.3だったので、これで楽々脱獄できると喜んでいるとか。彼は何台買うつもりなんでしょうね? 16GB版なんて要らないから、1GB版を安価にリリースして欲しいそうです。

Make:に日本紹介記事

Make:は、そのスジでは有名な自作系マガジン(Web&紙の雑誌)で、電子工作やらガジットやらハッキングやらベンディングやら、まぁ、そーいったものをガンガン取り上げている希有なメディアです。しかも、この手にありがちなオタクっぽさは希薄で、なんとなくカッコイイ(かもしれない)と思わせるようなエディトリアル&デザインで、雰囲気を盛り上げています。

そのMake:で新しく日本でのMake:的動向を紹介する連載「Made in Japan」が始まるそうで、第1弾として「“Made in Japan” – V1」が掲載されています。ライターのMikeさんから教えていただきました。当然のことながら全編英文ですけど、ご一読をオススメします。

make-madeinjapan-v1_s.jpg

このV1ではドクター中松から納豆(!)まで、いろいろと「日本」が取り上げられていますが、赤松のiPhone勝手アプリや、IAMASのPDP(という研究プロジェクト)から生まれたGainer、そしてThe Breadboard Bandに電気鼠をプレゼントしてくれたKaseoさんも紹介されていますね。KaseoさんもIAMAS近郊在住なので、なんだかIAMAS率(大垣率?)が高いです。(念のために書いておくと、このセレクションに私とかが関与したわけじゃないですよ〜笑)

パフォーマンスを最適化せよ

Maxではサクサクとプログラムを作って行けるのが素晴らしいのですが、そのうちにパッチが肥大化・複雑化して音が途切れたり、フレーム・レイトが落ちたりってことが多々ありますよね。他のプログラミング言語でも同じようなことが起こりますが、Maxの場合は簡単にプログラミングできるが故に、下手なプログラムを作ってしまいがちですね。しかも、パッチ・コードがスパゲッティ状態で、どこをどう直せば良いか分からない。下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる、とは限らないですから。

このような場合の対処法は、すっきりしたパッチに作り直すことがキホン(美しいパッチは美しく動作する!)ですが、もうひとつ役立つ(かもしれない)ことは、パッチの実行状態を分析することです。ただし、現在のMaxは分析機能をほとんど備えていないので、他のツールを使うことになります。

まず、手軽に試せるツールは、アクティビティモニタです。アクティビティモニタを起動して、MaxMSPを選んで表示メニューの「プロセスをサンプル収集」を選びます。これで、MaxMSPが実行しているプロセスを分析した結果が表示されます。この表示は階層化されているものの、スレッドの山盛り状態なので、これを読み解くのは結構大変です。

activitiesmonitor-sampling.png

もう少し賢い(いや、とっても賢い)ツールがDeveloper Toolsに用意されていて、それは/Developer/Applications/Performance ToolsにあるShark(サメ!)です。Sharkを起動したら、Time ProfileのProcessとしてMaxMSPを選んでStartボタンをクリック。しばらくすると分析結果が表示されます。以下の例では、jit.argb2uyvyとjit.slideの実行時間が長いので、このあたりを改善すればパフォーマンスが向上するかも?といったことが分かります。

shark-time-profile.png

SharkはMac OS Xの至宝のひとつで、それだけに高機能・多機能なSharkを使いこなすのは大変です。ただ、ヘナチョコ開発者の私でも適当にいじっているうちにヒントが見つかることが多いので、トライする価値はあります。Sharkの他にもDeveloper Toolsには、メモリ関係やOpenGL関係などの分析ツールが揃っていますから、イロイロと試してみると良いと思います。下手な鉄砲も道具を揃えれば当たる(かもしれない)ってことです。

ともあれ、Max5にもパフォーマンス分析ツールが備わって欲しいですよね。強く強く希望(って日本語で書いても届かない〜笑)。

2/9は東京でBBBライブ

昨日連絡が来て、今朝詳細が分かったというヘンテコリン状態ですけど(バンマス、しっかりしてよね〜)、本日夕刻(!)The Breadboard Bandが東京で演奏します。私は今冬初めての雪に埋もれつつあるIAMASからネットワーク参加です。会場では3人が強烈凶暴な音塊を放射する中へ、インターネット越しに現在非公開のsinwave.appなどを使って彩りを添えようかと画策中。東京、中野方面へ御用のお方は、ぜひお立ち寄りくださいませ。

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The Breadbaord Bandライブ
「メディアアート 主役は誰だ」展Ver.2 オープニング・ライブ・パフォーマンス
日時:2008年2月9日(土)17:30〜20:00
会場:東京工芸大学中野キャンパス 芸術情報館ホール
料金:無料

(The Breadboard Bandはトリだそうですけど、早めにお越しいただけると吉かも。)

iPhone Open Application Development

「iPhone Open Application Development」なる書籍が刊行されるそうで、日本のAmazonでも予約注文できるからワン・クリック。でも、刊行予定が5月なので使えないな〜と思いながら調べてみると、出版元のO’REILIYのサイトでは、Rough Cuts版のオンライン購入ができるようになっていました。

iphone-open-application-dev.jpg

このRough Cutsでは、正式出版前の書籍をオンライン閲覧またはPDFダウンロードして、いち早く読めるとともに、読者からのフィードバックを著者が反映できることを狙っているみたいです。言うならば、書籍のベータ版ですね。Rough Cuts版から正式版へアップグレードできるのか、フィードバックは対価として評価されるのか、といった疑問もありますが、なかなか良い仕組みだと思います。

実際、この本ではJailbreakやtoolchainについて書かれていて、正式SDKが公開されると大幅に事情が異なるであろう内容が少なくないですからね。つまり、紙として出版される頃には、書籍としての価値が半減しかねないので、オンラインで素早く出版するのは読者にも筆者にも出版社にも、それぞれメリットがある訳です。

この他にもSafari Books Onlineという有料電子図書館もあって、各種オンライン・サービスが充実しています。このような出版のダイナミズムでは、日本は相当遅れを取っていますね。同じO’REILLYでも、オライリー・ジャパンには日本版のSafari Books OnlineもRough Cutsもないですしね。

それで、元に戻って「iPhone Open Application Development」の内容は、すでにWeb等で公開されている各種情報を手際良くまとめた雰囲気で、ザッと目を通した限りでは、ビックリするような事柄はないようです。だから、Webサーチの達人には新鮮味がないでしょうし、分散している情報を探し出すのに辟易している人には有り難い内容だと思います。ま、今日の書籍ってそーゆーものですね。

笑っちゃったのは、チョット見(Preview)では本当にサワリしか読めないし、お試し無料登録したSafari Books OnlineではRough Cutsが読めない(たぶん)し、結局Rough CutsのEarly Access権を$19.99で購入せざるを得なかったことです。それでようやく読めるようになった内容は、大半が知っていること(&知りたかったことは載っていない)でした〜という結果ね。O’REILLYさん、うまくやってます(苦笑)。でも、学べることもイロイロとありそうなので、損した気分じゃないですけどね。

picomemo.app登場

ホーム・スクリーンに表示できる極小のメモ、picomemo.appを公開しました。ナント、英数字なら4文字程度、日本語なら2文字のみ表示可能という前代未聞の仕様ですが、Appleデザインの素晴らしさで、とっても目立ちます。真面目なのか冗談なのか、実用的なのか無駄なのか、よく分からない感じがグッドなんじゃないかと思います(笑)。

iphone-picomemo-icon.png iphone-picomemo.jpg

この赤い部分はアプリケーション・バッチと呼ばれていて、メールの未読数表示とかにも使われていますね。数字だけでなく任意のテキストを表示できますが、画像としてのバッチはサポートされていないみたい。コードは本質的には1行だけ。selfはアプリケーションのことね。

[self setApplicationBadge:@”色即”];

当初は、Dock上のアイコンみたいにアイコンを描き変えようとしてたのですが、それなりに面倒だったり、操作性が良くなかったりして、イマイチでした。でも、これがスマートにできれば、表示できる文字数が増えるので、もうちょっとメモ(付箋)らしくなりそう。それはきっとnanomemo.appという名前になるんだろうな。