Software」カテゴリーアーカイブ

App Storeオープン

iPhone 3G発売前日の今日、App Storeがオープンしましたね。App Storeは、iPhoneそのものと同等(以上?)のインパクトを秘めていると思います。それが、いよいよ露になったワケです。

赤松アプリは6タイトルがラインナップされています。本当はもうちょっと多くサブミットしているんだけど、一部審査が間に合わなかったみたい。期限までに(実際には、もっと早い時期に)出したのに!って文句は言わないことにします(笑)。

App Storeは新しくリリースされたiTunes 7.7からもアクセス可能。現時点ではUSのDownload iTunesからしかダウンロードできないようです。

iTunesで赤松正行アプリケーションを表示

HoudiniにMac版が登場

Side Effects Software社の3Dアニメーション・ツール、HoudiniにMac版が登場、現時点では、バージョン9.5のパブリック・ベータ版が公開されています。

バージョン番号から分かるように、Houdiniは歴史の長いソフトウェアですね。十ン年前でも、3DCGソフトにしては珍しく、リアルタイム・レンダリングが可能であったことや、Max/JitterやQuartz Composerに(見掛け上は)似たパッチング方式のプログラミングで、ダイナミックな動作が可能でした。だから、かつてはインタラクティブな映像表現にHoudiniを用いる事例もありましたね。

だけど、いつの間にか使われなくなったのは、価格が高かったからかな? まぁ、3DCGにダイナミック性を求める人は、十数年前にはほとんどいなかったんでしょね。かくして、アルファ・ギークが生き残る道は厳しく、巷には似たようなツマラナいテクノロジーが溢れることになります。

ともあれ、少なくとも価格に関しては、透かし入りとなる無料版や、個人向け(?)のUS$99版もあって、戦略的に普及を狙っているみたい。ただし、フル・ライセンスとなるとUS$7,995とかUS$9,995など、100万円前後になっちゃいます。

ちなみに、IAMASはHoudiniのライセンスが沢山あるので、明日にでも仕込んでみようと思ってます。取り敢えず、遊んでみるだけなので、無料版でも困らないんですけどね。

Safari 3.1でデータベース保存

昨日(たぶん)Safariが3.1にアップデートされましたね。0.1アップだから大したことないと思いきや、これが大違い。詳しくはリリース・ノートを見ていただくとして、注目はコレ。

Adds support for offline storage for Web applications in SQL databases

Safariのセキュリティ環境設定にも、しっかりデータベースの容量設定が加わっています。

Safari-3.1-database.jpg

フツーに考えると、これはWebアプリのローカル実行のためで、WebKitとして実現されているハズ。となると、そのうちiPhoneにも搭載されるハズで、Webでできることをネイティブ・アプリで書いても意味ナシってのが現実になります。Dashcode 2.0で予見されたことですね。iPhoneにもSQLiteが入ってますから、問題ナシです。ってか、データベース抜きには最近のアプリは成立しないよね。

逆に言えば、これでWeb/Ajaxプログラマの領域がドド〜ンと広がるワケで、関連の方々はぜひ大活躍してくださいませ。私はピーとかガーとかだけなので、あまりデータベースには縁がないのです(笑)。

QCでiTunesビジュアライザー

ふと思い立って、iTunesビジュアライザーを作りました。動機は単純。ン百GBのiTunesライブラリを繋げているMacが部屋の隅(数メートル先)にあるので、再生している曲の情報を画面上に大きく表示したい!でした。それほど広い部屋じゃないし(笑)、BGMを聞きながら作業する人じゃないけどね。別のMacで作業しているとは限らないから、ライブラリ共有やTuneConnectは必ずしも解決策にならないのです。

それで、LeopardのQuartz Composer 3.0にはiTunes用プラグインの作成機能があって、これが唖然とするくらい簡単でした。QCで新しいコンポジションを作る時に、「Music Visualizer」のテンプレートを選ぶだけです。もうこれで出来ています。

iTunesを起動して音楽を再生し、ビジュアライザとして「旋盤」、「ゼリー」、「スティックス」のいずれかを動作させます(デフォルトのiTunesビジュアライザ等はダメね)。すると、あら不思議、Quartz Composerでも音楽に合わせてスペアナが踊り、アートワークをも含めた曲の情報が表示されます。もう笑うしかないですね。

qc-itunes-visualizer.jpg

私の目的からすれば、テンプレートは豪華過ぎるくらいだったので、バッサバッサと不要部分を切り捨てて、画面一杯に巨大文字が横スクロールするようにしました。/Library/Compositionsあたりにファイル保存して、iTunesを再起動すれば作業完了。このファイルはそのままスクリーンセーバのプラグインにもなりますね。

てな感じで、アッと言う間に目的が達成できたので、メデタシメデタシです。しかし、結構チラツキが多いようで、FPS値も大幅に変化して安定しません。考えてみれば、巨大画像を単純にスクロールさせている力技だから、無理もないですね。簡単にプラグインは作れても、スマートなプラグインを作るには、それなりにノウハウとセンスが必要という、極々当たり前の結論となりました(笑)。何事も精進が必要です。

このコンポジション(ファイル)を以下にリンクしておきます。参考にする価値はありませんが、石英作曲家な方は改良していただけると有り難いです。

infotunesqtz.zip

Repeat After Meでスピーチ調教

Mac OS Xに付属するDeveloper Toolsに素敵なアプリケーションがあって、Repeat After Meという名前で/Developer/Applications/Utilities/Speech/下に鎮座しています。これは本来、スピーチ・シンセサイザーの調教用だと思うんだけど、摩訶不思議な発声を作り出したり、有り得ない新造語を喋らせたりして遊べます。

具体的には、まず、テキストをフォネーム(Phonemes、音素記号)に変換した上で、フォネームをピッチと時間によるグラフとして表示したり、TUNEと呼ばれる詳細なテキスト記述に変換できます。このグラフやTUNEを編集すれば、その状態に基づいて喋らせたり、フォネームに戻すことができる訳です。極めつけは、マイクで録音した人の喋り声を分析し、得られたピッチや時間をグラフに当てはめることですね。私は勝手にシンボリック・ヴォコーダと呼ばせていただいています(笑)。これでアレコレ妄想が沸き起こらなきゃ人生終わりですね。

repeat-after-me.png

何故こんなことをしているかと言うと、実は、お正月モードで百人一首の詠み上げをスピーチ・シンセサイズしようと思ってたんです。どのみち日本語はちゃんと読んでくれないから(「ひろし」と「まさこ」はどこへ行った?)、Repeat After Meできちんと補正するか、ハイパー素っ頓狂にしちゃうつもりでした。でも、結構面倒なので、さっさと止めたんですけどね〜(笑)。

【追記】フォネームの詳しい情報はココが参考になります。

Wormhole2で風穴を開ける

インターネットでのオーディオ送受信のためのプラグインWormholeが、フリー&オープン・ソース化されて、Wormhole2として公開されています。VST(Mac/Win)およびAudioUnitに対応ね。入力または出力として使える他、インサートとして使ったり、マルチ・チャンネルで立ち上げたりできるので、なかなか使い勝手が良いです。

wormhole2.png

個人的にもThe Breadboard Bandでも日本国内や海外(イギリス、韓国)との間で、リアルタイム・セッションをしたことが何度かあって、オーディオ・ネットワークには興味津々なのです。当然のことながらレイテンシー(遅延)は馬鹿にならないんだけど、レイテンシーを前提としたセッションの在り方って、まだまだ追求すべきことがあると思うな。

カーボンかココアか?

Leopard的にはClassicはもう消えちゃったけど、Mac OS Xで動作するアプリケーションにはCarbonベースとCocoaベースとがあります。一般ユーザ的にはどちらでも構わないかもですが、気になる時には気になります。

これを判別する方法は、Technical Q&A QA1372 “How can I identify the runtime environment, Carbon or Cocoa, of the current application?”に示されています。一方、Web検索してみると便利なツールがありました。Takenori Kabeyaさんが作られた、その名もCarbonOrCocoaです。QA1372とは異なる方法みたいですけどね。

carbonorcocoa.png

このCarbonOrCocoaを起動して、適当にいくつかアプリケーションを立ち上げてみました。MaxMSP 4.6.3は予想通りCarbonとの判定ですね。Max 5でCocoaになるのか否かは、ちょいと気になっています。Cocoaベースであれば、RubyCocoaやCocoaColliderみたいにCocoaMaxが作り易くなるんじゃないかな? Carbonベースでもできるのかな??

もうひとつ重要なのは、CocoaならiPhone(OS Xマシン)に移植し易いってこと。テキスト・ベースじゃないMaxは、iPhone向きだと思うんだよね。小さなスクリーンじゃ編集しにくいような気もするけど、Max 5のGUIならスムースに行くんじゃないかな??

noatiklは公案の復活

その昔、SSEYOって会社がKoanと言うMIDIソフトを出してました。いわゆるアルゴリズミック作曲ツールで、Mみたいなものだけど、アンビエント寄りのダラダラ音楽生成に適していたと思います。Brian Enoが使ったことで多少は注目されたものの、コイツはMac版も含めて阿呆Windows丸出しの使い辛いGUIでトホホだったんです。その後、別会社に買収されて、PDAやケータイ向けの音楽システムを目指してたみたいだけど、鳴かず飛ばずでした。

で、そのKoan(公案)の復活が、intermorphicnoatikl(変なネーミングは健在)。チュートリアルには沢山のビデオがリンクされているし、ダウンロードして30日間の試用ができますので、興味があれば試してみてください。他に歌詞ジェネレータらしいliptiklとか、照明ジェネレータらしいoptikl(未リリース)ってのもありますね。

noatikl.png

noatiklの第一印象としてはモダンなGUIデザインなんだけど、実際にはKoanとそれほど変わってないっぽいです(苦笑)。新しい皮袋に古い酒を入れたってとこかな。スタンドアローン・アプリケーションの他に、VST、AU、DXiなどのプラグイン版があるのは便利かも。

ただ、それじゃオマエは使うのか?と尋ねられると、きっと使わないんですけどね(笑)。だって、コンセプトからインプリメントまで、すべからく古過ぎ!ですから。しかし、石の上にも3年どころか、同じことを17年間も続けているのはスゴ過ぎます。Mと並んで生きた化石として珍重されるかもね。いつか花開くのか、歴史に埋もれるのか、それは神のみぞ知る…ってことで。

LinuxでMaxMSP runtime

MaxMSP MLで知りましたが、Linux+WineでMaxMSP runtimeが動作するそうです。WineはLinux上でWindowsアプリケーションを走らせる互換レイヤーなので、Windows用のMaxMSP runtimeをインストールすることになります。馬鹿PACE故にMaxMSP本体は起動しない(でも可能性はある?)そうなので、パッチの作成や編集はできませんが、Linuxを実行環境として使える訳です。どなたか、試してみてくださいませ。

実行環境だけじゃダメじゃんと言われそうですが、個人的にはincubatorが安価にできるのでウレシイかもです。欧米で馬鹿売れらしいASUSのEee PC(US$199目標ながら現在US$299〜US$399)や、OLPCが「子供ひとりひとりにノートパソコンを」 として開発しているXO(US$100目標ながら現在US$400で2台〜1台は所有、1台は開発途上国に寄付)が使えますからね。Linuxが載っているゲーム機やケータイもあるね。XO用に開発中の携帯型人力発電機もステキ。人里離れた原野でincubatorいたします(笑)。

eee-pc-and-olpc-xo.jpg

MactrackerはMac辞書

Mactrackerは歴代Macintoshの各種情報を集めたグレートなアプリケーションで、この度Version 5にアップデートされました。メモリを増設したいんだけど、モジュール・タイプって何だっけ?とか、あの古いマシンにLeopardをインストールできるかな?って場合に便利です。スペック的な事柄はもちろんのこと、開発時のコード・ネームやら発売時の価格やら、何から何まで網羅しています。

Mac本体だけでなくて、マウスやキーボード、ディスプレイなどの周辺機器や、Mac OSとMac OS Xのシステム・ソフトウェアの情報も網羅しています。さすがにApple I/II/IIIやLisaはないけど、iPhone、iPod、Apple TVはあるし、Newtonもありますね。1983年以前の機種を知りたい場合は、apple-history.comあたりかな。

Macに関しては、機種ごとに起動音(Startup Chime)を聞けるのもウレシイですね。昔のマシンには死亡音(Death Chime)もあります。ご想像のように、パッケージを開けばサウンド・ファイルをゲットできますから、サンプル・ネタにどうぞ。

mactracker.jpg

もうひとつ簡易版ながらWebバージョンもあります。iPhone用のインターフェースになっているけど、普通のWebブラウザでも閲覧できます。ブックマークが吉ね。