Max5→Max4のパッチ・コンバータ

Max4のパッチは、そのままMax5で開くことができるけど、その逆はできません。ダウングレードできるほうがマッチ・ベターとは言え、過渡期的な問題なので仕方がないかなと思っていました。ところが、Max5からMax4へのパッチ・コンバータをFredrikが作っていました。先の記事のFredrikと同一人物です。AIRの仕事・作品ってことじゃないとは思いますが。

ただし、皮肉っぽく(?)コンバータ自体はSuperColliderコードで作られています。つまり、Maxパッチを処理するために、SuperColliderをインストールして起動しなければならないワケですね。彼のSCページにあるMaxPatがソレです。

FredrikはMaxのオブジェクトなどもガンガン書いている人だから、コンバータをMaxパッチあるいはオブジェクトとして書いても良さそうだけどね〜ブラック・ジョークの類いなんでしょうか? 今度尋ねておきますね。

【追記】本人に尋ねたところ、やはり(!)MaxユーザをSuperColliderに仕向ける作戦だそうです(笑)。ただ、これによって、ファイルに保存されたMaxパッチをパースし、組み替えることができるので、いろいろと発展させようってことで盛り上がりました。例えば、2つのパッチを交配させるジェネティック・プログラミングができるよね。

SuperColliderワークショップ

基本的に学内向けなので外部告知をしませんでしたが、昨日のIAMASではSuperColliderワークショップがありました。十数名の参加者で、こじんまりとした雰囲気ながら、熱気に溢れた土曜日の午後。私は普段は余りない「講義を受ける」立場だったので、学生って大変だよな〜と再認識しました(笑)。

3人のゲストによるショート・プレゼンテーションは、次々と作品の概要を見せたり、実演したりするスタイルだったので、そのスピーディさが良かったですね。個人的には、フル・シンセシス(サンプリングは使わない)で作られたディストーション・ギターのリズミカルなフレーズ・ジェネレータがお気に入り。年齢的にまだIAMASに入ることができないそうですけど、若輩才人くん、なかなかヤル〜って感じ。

そして、この日のメインはベルリンから来たスウェーデン人アーティスト、Fredrik Olofsson氏によるjitlibを用いたライブ・コーディング指南。以下のような記述から始まって、次第に高度なテクニックに進んで行きます。実際には、一行ずつ書いては実行し、次々と音を変化させていくのがミソね。

p=ProxySpace.push(s.boot)
~out.play
~out={SinOsc.ar([700,704], 0, 0.1)}
~out={Saw.ar([400, 404], 0.1)}
~out.fadeTime=4
~out={SinOsc.ar([400, 404],0, ~amp.kr)}
~amp={SinOsc.kr(1.0)}
~amp={Saw.ar(4)}
~amp.fadeTime=4
~amp={Pulse.kr(10)}
~amp={LFPulse.kr(4)}
~amp={LFNoise0.kr(4)}
~out={BPF.ar(Saw.ar([200,204],~amp))}
~out.release

Fredrikは今年のAIR(アーティスト・イン・レジデンス)なので、年内はずっとIAMASにいます。ってこともあって、来週から週1回のペースでSCミーティングを続けて行くそうです。なかなか楽しみですね。

でも、学生にとっては、授業でProcessingやMaxなどがあり、iPhoneスタディ・グループ(これも授業の一環)でObjective-Cに取り組んでいるから、それらに加えてSuperColliderとなれば、百花繚乱状態でウレシイ悲鳴なんじゃないかな(笑)。

iPhone 3Gゲット確定

予約していたショップから連絡があり、発売初日の7/11にお渡ししますぅ〜とのことでした(嬉)。ただし、コンピュータ(顧客情報サーバのこと?)が午後3時からしか動かないので、その頃に来店して欲しい、だって。そんなものか。

機種を決めていなかったので、8GBを2台(当然、黒)と16GBを1台(白)にしたんだけど、どの機種でもいいですよってことだったので、在庫はそれなりにありそう。

【追記】何度か尋ねられたので補足しておくと、今回の購入は誰かさんの特別な計らいがあったワケではありません。フラフラとショップに立ち寄って、フツーに予約しただけです。

【追記】今日(7/8)再びショップから連絡があり、販売開始が正午になったのこと。しかも、混雑が予想されるので、受け取りを12日か13日にしてもらえないか?との軟弱な打診もあったけど、「イヤです」と一言で断りました。アクセスが集中して、サーバがダウンする恐れがあって云々とまで言っていましたね。ソフトバンクのお手並みを拝見させていただきましょう。

NDAの呪縛は解けるのか?

ご存じのようにiPhone SDK(およびXcode 3.1)はNDA(Non-Disclosure Agreement、守秘義務契約)下にある。詳しくは、Registered iPhone Developer Agreement(PDF、直リンク)やiPhone SDK Agreement(要ログイン)を参照ね。

それで、私が勝手に思い込んでいたのは、iPhone SDKは現在ベータ版だからNDAになっていて、正式版のiPhone SDKがリリースされればNDAは解除される、ってこと。だけど、そんなこと、誰も言っていないし、どこにも書いていない、よね? (そんなの、当たり前じゃん!と言われれば、それまでなんですが…)

NDA下では、ソースコード公開はダメだし、Webフォーラムなどでの議論もダメ、もちろん、リアルなセミナーやら出版物もダメってことになる。IAMASで行なっているiPhoneアプリケーション開発講座も10回を超えて、資料が増え、成果が現れつつあるんだけど、出口がApp Storeしかないとしたら、ちょっと寂しい。

当然、開発コミュニティは盛り上がらないし、アンダーグラウンド化せざるを得ない。iPhone SDK自体は、登録すれば誰でも入手できるので、NDAってのは大袈裟過ぎる感じがしますね。Appleとしてもダウンロード数を誇るだけでなくって、サードパーティの活発な活動が必要不可欠ですからね。

でも、将来に渡ってNDAが続くようなら、そこにAppleの明快な意思が介在しているハズね。オープンソースに対するプロプライエタリの優位性ってことです。普通は逆のことが言われているんだけど、悪の帝国亡き今、プロプライエタリが新しい形を模索しているのは間違いないと思うよ。

もっとも、iPhone SDKファイナル版に合わせて、あるいは多少時期を遅らせて、NDA解除!今日からはOK!ってオフレが出るかもしれないけどね。

Max5大作戦、超満員御礼

一昨日のMax5大作戦はトラブルなく無事終了しました。ご来場いただいた皆さま、本当にありがとうございました!ズーパな運営&出演の皆さんもお疲れさまでした〜。

強い雨が降り続き、集客が危ぶまれていたものの、AppleStore様の話では推定入場者数は200人以上とのことで、大盛況でございました。悪天候も何のその、有り難いことです。感謝申し上げます。一方で、開演から終演まで、文字通り立錐の余地もない状態が続き、エレベータから出ることができなかった人が続出していたようです。申し訳ありません。

イベント内容と言えば、素晴らしいライブ&プレゼンばかりで、傍で見ながら(聴きながら)、それぞれクオリティが高いなぁと感心していました。後で感想を聞いたところでは、YukaRittyがオジサマ人気を集めていたのは特殊事情(笑)として、興味を引いた出演者が人によって異なっていた(=偏りがなかった)のが印象的でした。バラエティが豊かだったんでしょうね。


(撮影:北村穣)

もっと突っ込んだことも話して欲しかったとか、作品の詳しい説明が事前にあれば良かったとか、といったご意見もいただきました。ただ、正反対の意見もいただいたので、限られた時間で対象者を限定しにくいイベントの難しいところです。でも、さらに改善できる点もあると思いますので、精進して参ります。

ところで、イーフロンティア様からご提供いただいたグッズ&プロダクツの数々に当選された方は、いかがだったでしょうか? ン万円の市販品はもちろんのこと、ハデハデなストラップやシブいボールペンなどの販促レアものも良かったと思います。実は主催者特権で自分の分を確保しようと企んでいたのですが、準備の忙しさでスッカリ忘れていました。残念(笑)。

さらには、AppleStore様から、特製トートバックを来場者全員に「もれなく」プレゼントいただいたのは、ちょっと嬉しいサプライズでしたね。ナチュラルな肌差触りの布製で、一方には小さなAppleマーク、他方にはカラフルなiPod&ミュージックのタイポグラフィという素敵なデザインで、収納力たっぷり、機能性もバッチリな限定非売品です。こちらは、出演者&スタッフにもいただけたので、良いお土産になりました。

今後は7月9月とモチーフを変えて「IAMASイキマス、DSPでBANG! 2008」を開催していきますので、引き続き、よろしくお願いします!ね。

HoudiniにMac版が登場

Side Effects Software社の3Dアニメーション・ツール、HoudiniにMac版が登場、現時点では、バージョン9.5のパブリック・ベータ版が公開されています。

バージョン番号から分かるように、Houdiniは歴史の長いソフトウェアですね。十ン年前でも、3DCGソフトにしては珍しく、リアルタイム・レンダリングが可能であったことや、Max/JitterやQuartz Composerに(見掛け上は)似たパッチング方式のプログラミングで、ダイナミックな動作が可能でした。だから、かつてはインタラクティブな映像表現にHoudiniを用いる事例もありましたね。

だけど、いつの間にか使われなくなったのは、価格が高かったからかな? まぁ、3DCGにダイナミック性を求める人は、十数年前にはほとんどいなかったんでしょね。かくして、アルファ・ギークが生き残る道は厳しく、巷には似たようなツマラナいテクノロジーが溢れることになります。

ともあれ、少なくとも価格に関しては、透かし入りとなる無料版や、個人向け(?)のUS$99版もあって、戦略的に普及を狙っているみたい。ただし、フル・ライセンスとなるとUS$7,995とかUS$9,995など、100万円前後になっちゃいます。

ちなみに、IAMASはHoudiniのライセンスが沢山あるので、明日にでも仕込んでみようと思ってます。取り敢えず、遊んでみるだけなので、無料版でも困らないんですけどね。

Max5大作戦&プレゼント

以前に概要をお知らせしましたアップルストア銀座でのイベントは、いよいよ今週末(来週頭?)の6/22、日曜日です。イベントの内容をコチラに掲載しています。皆さま、お誘い合わせの上、お越しいただければ幸いです。

IAMASイキマス、DSPでBANG! 2008
連続レクチャー&プレゼンテーション@アップルストア銀座
#1 Max5大作戦
日時:2008年6月22日(日)16:00~18:00
出演:赤松正行、plamo、ナカザトミツオ、永野哲久、
YukaRitty、landscapers(Hoonida-Kim +谷口暁彦)
会場:アップルストア銀座店 3F

入場料無料 事前予約不要

このイベントでは、イーフロンティア様のご好意により(ありがとうございます!)、来場者プレゼントをご用意できることになりました。昨年のプレゼントはThe MaxBookでしたが、今回は、ステッカーやストラップなどの販促グッズから、市価ン万円のソフトウェア(複数)まで沢山の種類があります。しかも、数量が多いので、「もれなく」とはならないかもしれませんが、かなり高い確率でゲットしていただけそう。

また、イベント終了後には懇親会を予定しています。こちらも、ご都合がつきましたら、ご参加いただければ有り難いです。会場の都合で人数制限があるのですが、まぁ、大丈夫かな?(根拠ナシ)

Korgはナノなのなのね

Korgから発表されたnanoシリーズは、小さくてキュートなコントローラ3点。狙いもセンスも、とってもイイんじゃないんでしょうか。なんか最近のKorgって絶好調な気がする。

発売は10月で、価格は発表されていないんだけど、これ3つで10,000円じゃない?(勝手予想) つまり、Wiiリモコン並みの価格になるとスゴイんだけどね。そうなると10個くらい並べるとか、分解して体中に貼りまくるとかって人が出てきそう(私じゃない、ハズ)。

ついでにアテのない要望を書いておくと、上下左右に連結できる仕掛けが欲しいな。バッテリー&Bluetooth版も是非!

ソフトバンク・ショップでiPhone予約

仮予約なら受け付けているとか、申し込みが多過ぎて受付中止になったとか、いろんな情報が入り乱れているので、遅ればせながら、ランチのついでにショップに行ってみました。

どのみち、私の住んでいるところは直営店とか大規模ショップはない(たぶん)ので、向かったのはショッピング・モールの一角にある小さな代理店。ここを選んだ理由は、同じ建物に24時間年中無休(IAMASみたい)のスーパー・マーケットがあるので、数日間待ち行列に並ぶことになっても、生き延びられそうだから(ウソ〜そんな根性はナイ)。

いかにも弱小ショップって感じのダサダサな店頭にヒルミつつ、「iPhoneは予約できますか?」と尋ねたら、あっさり「できますよ」との返事。詳細はまだ決まっていないので云々と言う決まり文句に続いて、「8GBにされますか?16GBですか?」、「色は何色になさいますか?」とスラスラ尋ねられちゃいました。昨日か今日の時点で、応対マニュアルが全国的に流されたんでしょうね。

予約状況を尋ねたところ、それなりの数字だったので、ちょいとビックリ。地方都市の小さなショップなのに〜と言うべきか、それって全部IAMAS関係者じゃないの?と疑うべきか、大都市のショップに比べれば小さな数なのを喜ぶべきか、なんとも判断がつきません。いずれにしても、そのショップへの割当数が少なかったら悲惨です。

ちなみに、私はドコモからの乗り換えなので、新規契約となり、「新規契約は機種変更より優先されますので、有利ですよ。」と、これまたスラスラとおっしゃられてました。と言う訳で、iPhone新規契約3台、予約完了です。

iPhone 3G

iPhone 3Gは7/11に日本を含めて22ヵ国同時発売、だそうです。

iPhone SDKに埋め込まれていたことやら、事前リーク情報やらで、かなり既視感の強い新製品かも。3G/GPSやMobileMe、US$199、Macに関してはSnow Leopardって話も出てたから、かなりモレモレだったみたい。

ハズレで意外だったのは、フロント・カメラ&iChat。これはアリだろうと思っていたのは、テキスト・メッセージング廃止論を持っていたからなんだけど、まだしばらく実現されないみたい。それから、Apple Storeで表示される購入方法は「ソフトバンク ショップでお求めください。」ってなってるのもビックリ。日本ではAppleは売らないってこと?

それから、iPhone SDKもBeta 7になりました。右側バーのSDKアイコン下のDownload Nowはリンクが更新されていない(笑)ので要注意。(【追記】修正されました。)左側のDownloadsのiPhone SDK (build 9M2199, beta 7)です。きっと、ドタバタなんだんだろうな。いつものAPIの変更点(要ログイン)とリリース・ノート(要ログイン)も更新されていませんされました。

新しいキラーAPIは「Push notification service」。これ、使えます、使いたい!

【追記】iPhone 3Gはユーザによるアクティベーションを避けてオンライン販売はせずに、店頭でのみ販売&アクティベーションって話が出てますね。それで「ソフトバンク ショップでお求めください。」となるワケだ。勝手アクティベーションに対して強力な防止策を設けるんでしょうけど、でも、それじゃ、発売時に長蛇の列をさばききれないよね。