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雰囲気メガネのクラウド・ファンディング開始

今年の2月にバルセロナのMobile World Congress 2014で発表した雰囲気メガネクラウド・ファンディングが本日7月31日より始りました。来年に予定されている一般発売より一足早く、かなり安価に先行入手できますので、この機会にご支援をいただければ大変有り難いです。

また、ギークな方にはSDKを準備していますので、iOSをフル活用した独自アプリを是非作成してください。よりお手軽にはMIDIやOSCによっても雰囲気メガネをコントロール可能。さらにはマイクやモーションなどで簡単にメガネを光らせて楽しむのもいいですね。

そんなこんなで、雰囲気メガネはメールの着信通知などANCS (Apple Notification Center Service) に準拠した真面目なデバイスであると同時に、昨今話題のモノのインターネットやウェアラブル・デバイスの斜め上を行く機能を充実させたいですね。もちろん、目元を仄かに光らせる新しいファッションとしても楽しいですよ。

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スマートに情報を伝えるメガネ型情報端末「雰囲気メガネ」
募集期間:2014年7月31日11:00〜2014年9月8日18:00
目標金額:3,000,000円
支援内容:10,000円(雰囲気メガネ1本)
     20,000円(雰囲気メガネ2本)
     40,000円(雰囲気メガネ4本)
     80,000円(雰囲気メガネ8本)
     160,000円(雰囲気メガネ16本)

雰囲気メガネ、登場

2014年2月24日よりスペインのバルセロナで開催されたMobile World Congress 2014にて「雰囲気メガネ」を発表、展示しました。これは株式会社ルネットと株式会社間チルダ、そして私、赤松正行が共同開発をしたウェアラブルな眼鏡型情報端末です。

もっとも、ウェアラブルや眼鏡型と呼ぶのは不正確で、眼鏡そのものです。なぜなら、眼鏡としての掛け心地や見栄えにこだっわった材質や形状が与えられており、度付きレンズや色付きレンズ(サングラス)も使えるからです。なにしろルネットさんは「パリミキ」や「メガネの三城」を擁する三城ホールディングスの筆頭株主であり、老舗の眼鏡チェーンストアとしての経験とノウハウが存分に活かされています。

FUN-IKI-GLASSES

雰囲気メガネ 仕様

   重量:38.5g
   通信:Bluetooth 4.0 Low Energy
バッテリー:リチャージブルリチウムイオンバッテリー内蔵
  ライト:フルカラーLED 6基
オーディオ:小型スピーカー 1基
 センサー:照度センサー、加速度センサー
  ボタン:メカニカル・プッシュボタン 1基

雰囲気メガネ 紹介記事

FUN’IKI Ambient Glasses | 雰囲気メガネ(公式サイト)

〈雰囲気メガネ〉バルセロナMWC2014にて発表!!(公式プレス・リリースPDF)

想像を絶するところからウエアラブル来た!【メガネの三城『FUN’IKI』】(flick!News)

パリミキとセカイカメラ開発者がタッグ、「雰囲気メガネ」(ケータイWatch)

情報をナチュラルに伝える日本発の「雰囲気メガネ」、MWCで発表(ITmedia)

iPhoneの情報が光と音でメガネに届く「雰囲気メガネ」(iPhone女史

スマホの通知を光と音で伝えるウェアラブル端末「雰囲気メガネ」(マイナビニュース)

メガネの三城からウェアラブルデバイスが登場!スマホからの状態を自然に通知する雰囲気メガネ「FUN’IKI」(OMG Press)

メガネ型情報端末〈雰囲気メガネ〉は現実的に使えて便利な眼鏡になるかもしれないです(2480Gadget)

【ガジェット】日本初、メガネ型情報端末『雰囲気メガネ FUN’IKI』が発表されたぞ!(*begejstring for DANMARK*)

日本からも続々と!Google Glassに続くように、ウェアラブル デバイス メガネ『 viewっと めがね 』や『 雰囲気メガネ 』が発売・発表されています(Happy Word)

【林囓】眼が良くてもかけたくなる メガネの三城の『雰囲気メガネ』(林囓Mac)

日本発! 適度にスマートなウェアラブル端末『FUN’IKI メガネ』がイイ雰囲気(TABROID)

“雰囲気メガネ” |スマートフォンと連携するメガネ型ウェアラブルデバイス(テクテク)

空気のように使えるメガネ型端末(瓦版)

メガネ型ウェアラブルデバイス『雰囲気メガネ』(続・iPhoneの世界)

【Mobile Focus Global/展示ホール編】雰囲気メガネ、iPhone用サーマルセンサー(PC Watch)

〈雰囲気メガネ〉バルセロナMWC2014にて発表!!(AFPBB News)

雰囲気メガネ(クリエータズステーション)

最新情報技術と融合したメガネ「雰囲気メガネ」登場!ソフトピアジャパンで体験会を開催(岐阜県)

雰囲気メガネ @ MWC2014(Togetterまとめ)

2月24日よりバルセロナで展示

モバイル関連では世界最大の展示会Mobile World Congress 2014にて発表を行います。とは言え、それが何であるかは現時点ではヒ・ミ・ツです。バルセロナにお越しの方は是非ブースにお立ち寄りください。お待ちしています。

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Mobile World Congress 2014
会期:2014年2月24日〜2月27日
会場:Fira Gran Via in Barcelona, Spain
展示ブース:Hall 6, Stand Number 6F55

1月29日はThe Leap Hackathon

1月29日のGeekLabではThe Leap Motion Controllerのハッカソンを行います。約2時間で手2本指10本な何かを作っちゃおうという試み。それはいいんだけど、問題はLeap Motionはまだ販売されておらず、国内では(全世界でも)実機を持っている人が少ないってこと。

そこで今回はLeap MotionのデータをOSCでブロードキャストして、全員で共有できるようにします。さらにデータの記録・再生機能も付けたので、サンプル・データも提供します。これで事前にThe Leapの雰囲気が分かると思います。

手順は以下の通り。

1. The Leap Hackathon.zipをダウンロードする。
2. MaxまたはMax runtimeを起動する。
3. aka.leapmotion-send.maxpatを開く。
4. Sendをチェックする。
5. Recorderメニューからreadを選ぶ。
6. sample dataフォルダ内のいずれかのファイルを選ぶ。
7. Recorderメニューからplayを選ぶ。
(Startは実機からデータを受け取る場合なので不要)

aka_leapmotion_hack

以上の手順で記録したデータが再生され、リストにデータが表示され、3Dグラフィックスで指先が表示されます。同時にOSCでデータが送信されるので、これをMaxやらSuperColliderやらOSC対応の開発環境で受け取って処理してください。ポート番号は3000にしています。Maxの場合は同梱のaka.leapmotion_receive.maxpatから始めると良いと思います。

Leap Motionから得られるデータは複数のOSCメッセージに分けて連続的に送られ、/leap/frame_startに始まり、/leap/frame_endで終わるまでが1フレーム分になります。この間に/leap/frameや/leap/handといったメッセージが必要数に応じて入ります。例えば、指が3本認識されている場合は、/leap/fingerメッセージが3個あるわけです。それぞれのメッセージはアドレス文字列の後にIDや位置などの数値がスペースで区切られて続きます。例えば、/leap/fingerメッセージの内容は以下の通りです。

/leap/finger finger_id hand_id frame_id time position_x position_y position_z direction_x direction_y direction_z velocity_x velocity_y velocity_z width lenght isTool

サンプル・データからも分かりますが、Leap Motionからのデータはかなり詳細かつ大量なので、これをどのように料理するかが腕の見せ所ですね。ちなみに、現在のaka.leapmotion 0.2はLeap SDK 0.6.9の内容を元にしており、0.7.0以降に加わった新しい機能には対応していないので、今後さらにデータが増えそうです(その気になれば)。

また、私が持っているLeap Motionのデベロッパー・ユニットはRev.4で、製品版ではレンズや赤外線LEDの品質が向上するそうです。なので、今回のデータは参考程度にしていただくとして、現状よりもさらに認識が向上することも期待したいですね。

aka.leapmotionリリース

Leap Motion社の3次元センサーThe Leap Motion controllerのDeveloper unitが届いたので、Maxオブジェクトaka.leapmotionを作成して公開しています。Leap Motionはまだ製品版は発売されておらず、受け取ったデバイスも外装なしの基盤剥き出し状態でしたが、動作自体は安定しています。

aka.leapmotionはLeap Motionから得られるデータを忠実に出力しており、ヘルプ・パッチから分かるようにかなりの量のデータが得られます。基本的には人の手や指の認識に特化しており、手に持ったペンやお箸なども(指ではないものとして)認識できます。認識範囲はそれほど広くないものの、テルミン的な範囲はOKかと思います。

ちなみにLeap Motionのデバイスは二つのカメラの画像をUSBでMacに送り、Macで動作するLeapアプリケーションが画像解析をしているようです(想像)。このため、MacBook Pro (Mid 2012, 2.7GHz)でのLeapアプリケーションのCPU使用率は、何もない状態で30%、片手を認識すると40%、両手なら50%といった具合です。Maxオブジェクトではデータを受け取るだけなのでCPU使用率は少なくて済みます。なお、このマシンは4コア・8スレッドなのでフル稼働なら800%となり、単純にはLeap Motionは全体の数パーセントを使っていることになります。

ともあれ、現状のLeap Motionは具体的に何かができるわけではなく、デベロッパーによるアプリケーションの充実を目指している状況のようです。マルチタッチ・トラックパッドのエミュレーションなども期待したいところですね。

3/5は名古屋で講演

3月5日は名古屋で開催されるスマートフォンITSセミナーで講演をさせていただきます。お題としてはコンシューマ視点でのスマートフォンITSだそうです。偶然にも最近新しいクルマを買ったこともあってネタは多く、ガラパゴス化しているクルマ&ITSはツッコミどころ満載。ご興味がありましたら、お越しいただけると幸いです。よろしくお願いします。

スマートフォンITSセミナー
講演「スマートフォンITSがもらたらす世界:コンシューマの視点から」
日時:2012年3月5日(月)14:00〜16:00
会場:ダイテックサカエ 6F クリエイトホール 【地図】
参加:無料(要申し込み)

iOSデバイスとOSバージョン一覧表

問題:iPhone OS 3.0以降に対応するアプリの動作確認のために必要なiOSデバイスは何台?

先のオプティマイザ問題もあって、iOSデバイスとOSのバージョンを調べてみました。この表での最小OSは、そのデバイスが発売された時点のOSのバージョンで、最大OSはどのバージョンのOSまで対応しているかを示している。(5.0.1)は現在の最新バージョンで、今後も対応するバージョンが上がる可能性があります。

3.xアプリの欄にマル印が付いているのは、OSのバージョン3.xに対応するアプリが動作することを示しており、動作確認をする必要がある。例えば、iPhone 4はOS 4.0以降に対応するので、3.xアプリの欄にはマル印は付いていない。つまり、動作確認をする必要はない(そもそもできない)。そして、iPhone 4はOS 4.xとOS 5.xについてアプリの動作確認をすることになる。

一般にOSのバージョンを下げることはできないので、メジャー・バージョンごとに動作確認用のデバイスを用意する。つまり、iPhone 4ならOS 4.xとOS 5.xの2台が必要になるわけ。厳密にはマイナー・バージョンごとにも動作確認すべきかもしれないが、これは最大のマイナー・バージョンに限って良いはずね(たぶん)。

そこで、この表のマル印を数えれば、今回の問題に対する回答になる。

回答:23台

ただし、iPhone 4 (GSM)とiPhone 4 (CDMA)の違いは僅かで、個別に検証する必要はないかもしれない。この場合は必要台数は21台となる。逆にiPadもiPad 2も、Wi-FiモデルとWi-Fi+3Gモデルがある(iPad 2の3GはさらにGSMとCDMAに分かれる)ので、これらは区別して動作確認するべきかもしれない。このように考え方によっては23台以外の回答も有り得るよ。

ともあれ、動作確認のためには数多くのデバイスが必要だってことが分かるね。OS 4.x対応であれば17台、OS 5.x対応で8台が必要となる。個人や小規模なグループなら、これだけの台数を揃えるのは難しいかもしれない。初代iPhoneのように入手が難しい機種もある。しかし、万全を期するにはこれだけの台数が必要だし、何か問題が発生した場合には手の打ちようがないよね。

え?私?CDMA以外は必要台数全部揃っています(笑)。

【追記】iPhone OSにはバージョン2.xも存在するけど、現在のXcode 4.2では2.x用のアプリを開発するのは困難なので、ここでは省略しています。また、初代iPhoneが登場した時のOSはバージョン1.0で、これはApp Storeに対応していない。

第4世代Kindleが示すもの

9月28日にAmazonが発表した新しいKindleはちょっとした驚きだった。Jeff BezosにSteve Jobsを見た人も多かったかもしれない。Kindleは電子書籍ビューワおよび汎用タブレットの現時点での最高の局所解だろう。もちろんもう一方にはiPadがいて、その中間領域はほとんど有り得ない状況になってしまった。つまり、その他すべてのタブレットは全滅。

最初にKindleが登場したのは2007年11月。iPhoneに遅れること約半年、iPadに先立つこと約2年半で、カテゴリーが異なるとは言え、ほぼ同じ時系列で発達してきたと言える。ただし、初代と第2世代のKindleはデザインが悲惨だったし、値段も高かった。第3世代でデザインはちょっとマシになり、売り上げが急増する。最初から馬鹿売れだったiPhone/iPadに比べると、Kindleはドジなダメ男が4年の歳月をかけて立派に成長したスポ根物語みたい。もっともiPodからiPhoneへは5年半かかっている。

さらにAppleとの対比で言えば、Appleがデバイス(iPhone/iPad)を元にクラウド(iCloud)に進出しようとしているのに対して、Amazonはクラウド(AWS/EC2/S3)を元にデバイス(Kindle)を確立しようとしている。iPadは推定原価の2倍の売値で、Kindleはおそらく原価割れしてる。また、Appleは本質的に機械屋だし、Amazonは基本的に小売り店だという素性の違いもある。しかし、どちらも洗練された強力なソフトウェアを持っていることが、他と一線を画している。

さて、今回発表された第4世代Kindleは、無印Kindle、Kindle Touch、Kindle Fire(そして第3世代を改名したKindle Keyboard)がある。実際に最も売れるのは無印KindleとKindle Touchだろうが、これまたiPadとの対比としてKindle Fireが注目される。このKindle Fireは初めて登場したiPadに対抗し得るタブレットだから。そして、ハイエンドとローエンドの違いはあれ、この2機種に共通した必勝パターンが見て取れる。

  • 技術を隠す。
  • OSを隠す。
  • 機能を削る。
  • ボタンをなくす。
  • ロゴをなくす。
  • キャリアに依存しない。

そして、

  • 安い。

ちまたのタブレットはこれらの正反対。正反対を狙ってるワケじゃないかもだけど、結果的に正反対。これらが必要条件だと分かっていたとしても、これらを実現するだけの後ろ盾がない。だから、凡百のタブレットは屍だけが残り、iPadとKindleとの二極化が進む。

勝ち組のAppleとAmazon。でも実はビジネス的側面とは直接関係のないところで同じ風を感じたのがKindle Fireのコマーシャル・ビデオ

Kindleこそが書物の正統的な後継者であると言わんばかり。iPadのビデオが生活や文化を強く意識させるのと同じ様に、Amazonは歴史を援用している。つまり、技術や経営や企画だけでは不十分で、人文科学あるいは文芸芸術がキーになるってこと。かつてSteve Jobsはテクノロジーとリベラル・アートの交差する地点にAppleを位置づけた。Jeff BezosはKindleを歴史の中に位置づける。このような感覚と思考こそが重要であり不可欠。それがなければ、人であれ企業であれ、つまらない木偶の坊になってしまう。

スリープLEDパターン

先日iCufflinksなるMac Proのパワーボタンに似せたカフスボタン(シャレか?)が発売されたとか。これ形状が似ているだけでなく、マークがMacのスリープ時のLEDそっくりに点滅するらしい。同サイトのムービーを見る限り、確かにソレっぽい。

icufflinks

このスリープLEDは、穏やかな睡眠時の呼吸のように見える素敵不思議な印象を与える。小さな矩形LEDながら、MacBookやApple TVにも備わっている。なんとこれでAppleは特許を取っている。だけど特許資料にはパターンの詳細は書かれていない。

で、少しWEBサーチしてみると、それはexp(sin())じゃないかとの情報があったので、Maxで適当なパラメータでシミュレートしたのがコレ。なんとなくそれっぽいものの、違和感があるようなないような…

macsleepledpatter1-max

実はiCufflinksはオープンソース・ハードウェアであって、GitHubにプロジェクトが公開されている。アセンブリ・コードなので早々に諦めてたんだけど、良く読むとテーブルからデータを読み出しているだけでした(だけ、ってのもナンですが)。実際にMacのLEDの輝度変化を測定した結果らしい。

そのデータを拝借してMaxに組み込んだのがコチラ。LEDとLCDの特性の違いがあるけど、exp(sin())よりシックリ度が高い。ホタルの点滅にも似ているね。

macsleepledpatter2-max

と言う訳で、これらのMaxパッチです。macsleepledpattern-max.zip