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NOOK ColorでHoneycomb

B&Nの電子書籍リーダーNOOK ColorにAndroid 3.0 Honeycombをインストールしたのでご紹介。手順はnookdevsに掲載されている通りで、とっても簡単。microSDにシステムをインストールするので、そのmicroSDをNOOKに挿していればHoneycombとして起動し、なければ通常のNOOKとして起動するデュアル・ブート。なので普段使いにもマニアック探求にもお手軽運用ですね。

Macの場合はこんな感じ…

nook-honeycomb-terminal

・ディスク・イメージをダウンロード。 HTTP or Torrent

・4GB以上のmicroSDをMacにマウント。

・ターミナルを起動。

・マウントされているディスクをリスト表示。
 diskutil list
 とタイプしてreturnキーを押す。

・ディスクのリスト表示からmicroSDのディスク番号を調べる。
(上の図では2 がmicroSDのディスク番号)

・microSDをマウント解除。
 diskutil unmountDisk /dev/disk#
 の#はディスク番号に置き換えてタイプ&リターン。
(上の図では diskutil unmountDisk /dev/disk2

・マウント解除されると、以下のようなメッセージが表示される。
 Unmount of all volumes on disk2 was successfu

・ディスク・イメージがあるフォルダに移動。
 cd フォルダ名
(上の図ではデスクトップのHoneycombフォルダに移動)

・ディスク・イメージをmicroSDに焼き付け。
 dd if=????.img of=/dev/disk# bs=1m
 ???をファイル名、#をmicroSDのディスク番号に置き換えてタイプ&リターン。
(上の図では dd if=nookhoney04.img of=/dev/disk2 bs=1m

・焼き付けが完了すると、以下のようなメッセージが表示される。
 3670016000 bytes transferred in 2252.503360 secs (1629305 bytes/sec)
(この場合は40分近く焼き付けにかかっている。)

・再マウントされたmicroSDをマウント解除してMacから取り出す。

・microSDをNOOK Colorに挿入し、NOOK Colorの電源を切り、再度電源を入れる。

これでNOOKはAndroid 3.0デバイスとして起動するはずです。ちなみにmicroSDスロットは隅の取っ手みたいなところですよ。

nook-honeycomb1

さてHoneycombはホーム画面に「何もナイ」すっきり仕様。これは以前のエントリーのように、破廉恥なメーカーやキャリアがプリインストール・アプリで画面を汚してしまうことに対する痛烈な批判だと思うな。何を使うかはユーザに判断させるべき、というメッセージ。

同様にHoneycombのGUIもスッキリ&クッキリで気持ちがいい。画面上部および下部のバーで基本操作ができるから、ハードウェア・ボタンに頼る必要がないのも大きな特徴。Androidが逆立ちしてもできなかったデバイスの透明化に一歩近づいたワケね。これでダサいと言われ続けたAndroidに一条の光が射したと思う。

nook-honeycomb2

ただ、これはタブレット(=画面が広い)を前提とした設計ゆえに可能になったことで、Android 2.3 Gingerbreadまでとは大きく異なっている。となるとスマートフォン(=画面が狭い)向けの次なるAndroidはどうなるんだろう?と当然の疑問が湧く。これまた分断化が進むかもしれず、Androidアプリの開発はますます大変になりそう。

さらにスッキリ&クッキリのHoneycombもしばらく使っていると困惑する場面が多々ある。何がどうなっているのか明快ではなく不安になる感じ。これってオシャレ〜なんだけど使いにくいWEBサイトに似ている。間違いなくビジュアル・デザイン先行でユーザビリティが欠如してる。ドタバタ開発であろうGoogleの内情が見え隠れするけど、緑ロボットには何とかガンバって欲しい。

ところで、本来は専用電子書籍リーダーであるNOOK Colorが最新のAndroidを纏っていることも重要。もちろん熱意あるギーク魂の賜物(感謝!)だけど、XperiaやGalaxyなどのメインストリームが、まるでノロマな亀であることと対照的。大半のユーザがスペックや内部構造に無頓着とは言え、その場シノギの製品での体験は確実に悪性影響を与えると思うな。

さようならAndroid、こんにちはAndroid

星の数ほどあるAndroidフォンの中で、個人的にはGoogleブランド機しか持っていない。それはたぶんOSとしてのAndroidに興味があっても、各社から発売されているAndroidフォンはちっとも魅力的じゃないからだろうね。そんな訳で、写真の左から順にDev Phone (2008年12月)、Nexus One (2010年1月)、Nexus S (2010年12月)と、ほぼ1年ごとにリリースされてきたラインナップ。

three-android-phones

Googleフォンに比べるとケータイ・ショップで見かけるAndroidフォンは相当ダメダメです。それにはいくつか理由があるけど、最大の元凶は厚化粧。これは構造的な問題で早晩には解決しないかもね。なぜって、各社が同じAndroidを使う以上は基本的には横並びで、差別化という名の元に苦し紛れの厚化粧をせざるを得ないから。その結果として過剰な装飾で動作が緩慢になったり、バッテリーが短時間しか持たなかったりで、悲惨な状況が続いている。

ハードウェアに関しては厚化粧はさらに深刻で、もはやスキゾフレニアな状況(統合失調症!)。CPU/GPUや画面解像度がバラバラなのは開発者が血と汗と涙を流すだけでなくて、何百台もの機種を動作検証するコストはユーザに当然跳ね返ってくる。GUIとは違って変更できないハードウェア・ボタンだってバラバラ。メーカーやキャリアのロゴは要らないのに、なぜかそこだけ堅牢だったりする。

もちろん、そのような醜悪な状況にはGoogleも辟易しているらしくて、今後はメーカーやキャリアの独自GUIは禁止するとか。それを端的に表しているのが、最新リファレンス・モデルたるNexus S。何しろ、パッケージを開けてビックリ、Nexus Sの正面はひたすら漆黒のノッペラボウであって「何もナイ」。これは初代iPhone以来の感動です。最新バージョンのAndroid 2.3 Gingerbreadも可能な限りシンプル&クイックを目指している。さらにホーム画面にもアプリが「何もナイ」。そこまでしなくても〜と笑っちゃうけど、馬鹿なメーカーやキャリアに対する痛烈な皮肉だね。

nexus-s

おそらくAndroidはパソコンやインターネットの時代のルールに縛られていて、何とかそこから抜け出したいんじゃないかな。PCに不要なソフトが山盛り組み込まれていて、WEBサイトに無駄なムービーや下手なインターフェースが満載なのと一緒でしょ。それにパソコンやインターネットは特殊な専門家のための世界であって、それを一般的な人にまで無理強いするのは限界に達してる。ましてや全世界的全世代的な情報環境を目指すモバイル的展開に適さないのは明白だからね。

一方、Barnes & Nobleが発売する電子書籍リーダーNOOKはとっても印象的。NOOKはほとんどAndroid臭がないものの、レッキとしたAndroidマシン。AndroidってケータイOSのことだと思ったら大間違いという好例だね。それも書店チェーンごときが(失礼!)Androidをベースにしてオシャレなデバイスを作ってしまうのが鮮やか。初代は2009年11月発売と比較的早い時期だったし、1年後にはE-InkからカラーLCDに変えたNOOK Colorを出す大胆な展開ぶり。

two-nooks

このNOOKのようなAndroidは極めて正しいと思う。同じように、例えば楽々フォンみたいなケータイをAndroidで作るのが正しい道だと思う。Google Voiceをベースに各種クラウド・サービスを連携させて、でも見た目はボタンが3つくらいしかない、とかね。こーゆーのはiOSではできないし、Androidの本領が存分に発揮できるよね。ってかモトイ、ケータイはもういいです(笑)、もっと他のことにトライして欲しい。

つまり、iPhoneのようなAndroidフォンやiPadのようなAndroidタブは要らない。AndroidはiOSに対するカウンター・カルチャーであって欲しいけど、その表現形は単なる二番煎じなのでカウンター足り得ていない。専門家に好都合なAndroidであっても、ユーザを魅了するAndroidには成り得ていない。GoogleはAndroidにもっと独自性と革新性を与えるべきだし、その取り巻き連中もAndroidゆえの独創性と無鉄砲ぶりを発揮して欲しい。と思うのだ、他力本願で非常に勝手ながら(笑)。

MacBook Air 11″

新型MacBook Air 11″で印象的なのは、その筐体とともにフラッシュ・ストレージの高速さ。なにしろ、MacBook Pro 15″/SSDよりも遥かに起動が早い。実測でMBP15が20秒なのに対して、MBA11は15秒しかかからない。僅か5秒の差とは言え、両方を並べていると随分とMBP15がノロマに思えちゃう。

でも、本当はどうなんだろうと思って、Xbenchしたのが以下の結果。ディスク自体はMBP15のAppleSSDのほうが速いですね。電源を投入した時点でMBP15は光学ディスク・ドライブがググっと動いたりして、スタートダッシュに足を引っ張られているような印象があります。

mba_mbp_xbench_graph

mba_mbp_xbench_s

ちなみに、総合スコアでもMBP15が293.53で、MBA11の134.59に比べて2倍以上の好成績。まぁ、価格的には4倍近いので、それで劣っちゃうようなら号泣ものですが(笑)。

両者のスペックは以下の通りです。
MacBook Pro 15″ / Core i7 2.66GHz / 8GB RAM / 512GB SSD
MacBook Air 11″ / Core 2 Duo 1.6GHz / 4GB RAM / 128GB Flash Storage

Dockコネクタ接続時のデバッグ

VGAアダプタなどDockコネクタを使用するアプリケーションを開発する場合は、そのデバッグがとっても面倒です。何故って、XcodeのデバッガはDockコネクタに接続するUSBケーブル経由で情報を遣り取りするから。つまり、Dockコネクタは別のデバイスに使われているので、デバッガが使えなくなるわけです(涙)。

そこで便利なのが、Kensingtonの4-in-1 Car Charger for iPodってアダプタ。本来は自動車のシガーソケットから電源を取るためにUSBケーブルが備わっていると同時に、別のDockデバイスを使うためにメスのDockコネクタが備わっているという逸品。

kensington-k33368

この手のアダプタは一部手抜きだったりしますが、この製品は全ピン配線されているらしく、VGAアダプタを繋いで外部ディスプレイに映像出力しながら、デバッガを動かすことができました。これでビルド&実行のたびにケーブルを替えたり、実行中にデバッグ作業ができない苦痛から解放されます。

kensington-adapter-for-debug

VGAアダプタ以外にも、Dockアダプタを使用する外部アクセサリー用のアプリケーション開発にも使えるハズね。対応製品としてはiPodやiPod nanoしか記載されていないものの、iPadでもiPhone 4でもバッチリでした。

ただし、これは古い製品らしく、今では入手困難みたい。もしどこかで見つけたら即ゲットですよ。いずれ、Xcodeもワイヤレス・デバッグに対応すると思いますが、それまではこのアダプタが欠かせません。

10/20はソウルでワークショップ

10/20は韓国ソウルで開催される国際学術会議VSMM2010(Virtual System and Multimedia 2010)でMobilizingによるワークショップを行います。近くにお住まいの方、会議に参加される方は、ぜひ遊びに来てくださいね。

このMobilizingはiOS用の新しいプログラミング言語(?)でアーティスト向きに可能な限り簡単に開発ができることが目指されています。逆に言うと、機能的には絞り込まれていて何でもできるわけではありませんけどね。まだまだ発展途上ですが、近い将来にオープンソース・フリーウェアとして公開が予定されています。

mobilizing

Mobilizing Hands-On Workshop
Date: October 20th, 2010
Time: 9:10 – 12:00
Place: COEX, Seoul, Korea

ちなみに、MobilizingはパリのFdMで開発が始まり、最近では日本からも参加しています。昨年4月に日仏アート・アライアンスを作ろうと話していたのが、こんな形で動き始めている次第です。

また、FdMのボスであるジャン=ルイ・ボワシエさんの公開講座が10/23にあります。私は渡航中で参加できないのですが、興味のある方は参加されてはどうでしょうか?

ジャン=ルイ・ボワシエ公開講座「モバイルスクリーン」
日時:2010年10月23日(土)13:10〜
会場:名古屋芸術大学 西キャンパスB棟2F大講義室

【追記】諸事情によりボワシエ氏の来日が中止になり、代わりに同氏の映像資料の上映や研究者による解説が行なわれるそうです。

NOOKで個人出版(途上)

NOOKはUS最大の書店チェーンであるBarnes & Nobleが開発&販売中の電子書籍リーダ。なんとなくオシャレな雰囲気ながら、E-InkとLCDの合わせ技やAndroidベースなど一筋縄ではいかない、ちょっと気になる存在。

そのNOOKというかBarnes & Nobleが最近始めたPubIt!なるオンライン・サービスでは、アグリゲータなしに個人出版が可能になりました。これは朗報!なのですが、結論を先に書いておくと「簡単っぽいが日本からは難関もあり」と言うのが現状のようです。

pubit

PubIt!を利用するには、まず同サイトにログイン。これはNOOK購入時のBarnes & Nobleのアカウントがそのまま使えましたが、新しくアカウントを作ってもいいですね。次いでコンタクト情報や出版者情報を登録して、契約条項に合意と続きます。ここまでは快調。

しかし支払情報を登録するところで私は沈没。US納税者ID(SSN/ITIN/EIN)だけでなく、USでの銀行口座やクレジット・カードが必要なのでした。現住所はUS国外でもOKなんだけど、口座等がUSオンリーってのはイマイチですね。某シティバンクにUS口座開設をお願いしてみたけど、いろいろと挙証資料が必要だそうで、簡単には作ってくれません。

もうひとつの問題は、NOOKでの日本語書籍の作成です。NOOKはePubをサポートしている(それがメイン?)けど、iBooks用に制作した「aのかたち」をそのまま転送すると本文が文字化けてしまいます。日本語テキストはEUCでという情報もありますが、今のところ正しい表示に成功していません(【追記】参照)。

nook-epub-japanese

ちなみに、NOOKでは日本語PDFは問題なく表示されます。でもPDFじゃね〜ってことになってます(笑)。またNOOKはデバイスだけでなく、iPhone、iPad、Android、PC用のリーダ・アプリケーションもあります(Mac用はないみたい【追記】参照)。ただ、iPadなどでは自分で作成したePubを転送することはできないのでプレビュー用途には使えません。

と言う訳で、まだまだ課題があるのですが、NOOKでの日本語ePubの表示やPubIt!での日本からの出版に成功した方は、ぜひ情報をくださいませ〜(懇願)。取り敢えず、B&Nには要望を送っておきます。

【追記】Mac用のNOOKアプリケーションはまだないようですが、Barnes & Noble eReaderNOOKstudyというアプリケーションが提供されていました。

【追記】北川さんからコメントをいただき、NOOKで日本語表示ができるようになりました。

nook-japanese

その手順を再掲させていただきます。

1. calibreでePubファイルを開き、その本を選択する。
2. 「本の変換」ボタンをクリックし、「外観」の設定を選ぶ。
3. 「Extra CSS」欄に「Asian Languages」(nookdev.com)のCSSコードをコピー&ペーストする。
4. OKボタンをクリックして、ePub ファイルを変換する。

SIMズの変身

iPad 3GとiPhone 4に採用されているSIMカードは、従来(仮にminiSIMと呼ぶね)よりも一回り小さなmicroSIMと呼ばれるもの。だけど、金属端子部はコンパチなので、miniSIMをくり抜けばmicroSIMになるし、microSIMにアダプタを被せればminiSIMとして使えるハズ。そんなわけでやってみました、SIM変身の術〜!

まずは、PDA工房さんのmicroSIMアダプタを購入。それで、iPhone 4のmicroSIMを取り出して、アダプタを被せてminiSIMトレイに載せる。これをiPhone 3GS(あるいは3G)に装着すれば、何事もなかったかのようにmicroSIMが3GSで使えます。アダプタがmicroSIMを保持するわけじゃないので、脱落防止用のシールを裏面に貼るんだけど、そうするとトレイの出し入れがやや窮屈になる。だけど、シールなしだと安定しないので、ちょっと不安な気分になります。

microsim_adapter

逆に、3GSのminiSIMにカッティング・シールを貼付けてガイドにして切り抜けば、microSIMの出来上がり。これをmicroSIMトレイに載せれば、iPhone 4で使えます。私は普通のカッターでグイグイ周辺を切り取って、縁をヤスリで整えました。以下の写真では、左がminiSIM、右がmicroSIM、そして中央がmicroSIM化した元miniSIMです。

sims

いずれの場合も、音声通話もデータ通信も問題なくできちゃいます。どんな用途に変身技を使うのかは各自考えてくださいね。もっとも、iPad 3Gは音声通話ができないし、iPad 3Gに付属のmicroSIMをiPhoneに差しても音声通話はできませんよ。さらに、異なるキャリアや異なるデバイスのSIMカードが使えるとは限りませんからね。

それから、miniSIMとmicroSIMの形状データは探せばあるので、アダプタはプラスティック板などで自作してもいいかも。また、専用のSIMパンチ(microSIMカッター)も販売されていますね。専用工作機が発売される程に大きな需要があるってこと? 世界中でminiSIMが裁断されてmicroSIM化されているなら、ちょっと楽しい。

ちなみに、SIMカードはもともとクレジット・カードの大きさだったそうです。鞄みたいな自動車電話とか移動式電話の時代ですね。今でもクレジット・カード大の枠が付随していますが、あれは元祖SIMカードへのアダプタなんでしょうね。つまり、3種類の大きさのSIMカードがあって、いずれも金属端子部は共通しているってことだと思います。SIMロックは諸悪の根源のように言われているけど、それはデバイス側の問題であって、SIMカード自体は意外とイイ奴のようです。

アンドロイドは電気テレビの夢を見るか?

Appleが手を付けながら(全世界的には)成功していない唯一の分野がテレビで、テレビじゃないテレビApple TVはイマイチ印象が薄い。たぶんSTB(セットトップボックス)みたいな形態がよろしくなくって、きっとフラットパネル・ディスプレイに内蔵されるべきなんだろうね。つまりiMacみたいなApple TVね。驚愕の超高解像度Retina Displayを事もなげに出してくるくらいだから、中解像度だけど巨大かつ超薄いディスプレイをどこからか調達しちゃいそう。

一方で手薄とみたテレビを主戦場とすべく繰り出されるのがGoogle/Android陣営のGoogle TVだね。まだ詳しいことは分からないから、想像の範囲でしかないんだけど、紹介ビデオを見る限りでは、キホンはSTBみたいだし、操作の雰囲気もApple TVっぽい。番組検索や録画は当然として、WEBやメールも使えて、AndroidベースだからTwitterその他のアプリケーションも利用できる。だけど、なんだかイロイロ集めました以上の新機軸がないのが気にかかるな。しかも、UI/UXに弱いGoogleやSonyにマトモな操作性を期待できないのがツライところ。

google-tv

ソモソモ論として、我が家でも初代からApple TVを使っているけど、もともとテレビを見ない人なので活躍の場面があまりないだよ。スゴいApple TVやGoogle TVが出たとしても、個人的には使わないだろうね。それは、もともと新聞や雑誌を読まない人だから、電子書籍もチョイ見をするのが関の山だってのと同じ(文芸書や学術書は結構読むけどね〜)。必要としていないものが技術革新で必要になるワケないよね。

よって旧態依然とした新聞社、雑誌社、テレビ局などなどが一番の問題だと思う。どうぞ消滅してください、と言うのは簡単だけど、ワクワクするものを見せて欲しいのも確か。iPadで新聞や雑誌が変貌するかもという期待と同じ。なので半分願望、半分絶望しながらマスメディア興亡をヤジ馬的に見ることになるんだろうね。そう言えば、ポテトカウチ、こたつミカンって死語だよね? じゃ、新しいスタイルって何?

Before and After Sekai Camera

「Before and After〜」と書くとEnoっぽく思索的な感じがしますが、「〜の前と後」ならウサン臭い感じがするのはどうしてなんでしょうね。「〜使用前・使用後」となると最早どうしようもない感じ。それはともあれ、同志社女子大学の拡張現実キャンパスはセカイカメラ・ワークショップで劇的な変化を遂げちゃいました。

まず、4月末に下見&打ち合わせに訪れた時は、こんな感じ。遠くにランドマーク・タグが僅かにあるだけで、爽快なまでの虚無空間。聞くところによると、SB(に限らず)の電波が校舎内に入りにくいらしく、iPhoneの利用者も少ないとか。

doujo_before_sekai_camera

そして昨日のワークショップでは、朝から夕方までという短い時間ながら、十数人の参加者によって、あれよあれよと言う間に空間がエアタグで埋め尽くされて行きました。iPhoneもセカイカメラも実際に使うのは初めてという人が多かったものの、企画から制作、そして発表まできっちりこなす乙女パワーが強力でした。

doujo_after_sekai_camera

このワークショップは「空間アルゴリズム」というタイトルで、これまでにも4月に大垣で、5月に富山で実施。そして今回6月の京都を経て、来月7月は名古屋で行なうことになっています。8月9月は未定で(毎月行なう方針じゃないですけど〜笑)、10月は韓国ソウルの予定。乞うご期待。

ちなみに、ワークショップの課題は「セカイカメラによってアルゴリズムに従って空間に魅力を与える」といったところで、かなり抽象度が高いのですが、それでも多彩な成果が生まれてくるのにビックリ。初心者であっても熱心に取り組む様子を見ていると、セカイカメラのツールとしての魅力や使い易さが功を奏しているみたい(自画自賛でスミマセン〜)。情報ツールとしてだけでなく、創作ツール、教育ツールとしての可能性も大きいので、他の取り組みも現れてくるとイイな〜と思う今日この頃です。

doujo_drink_me